国会, 政治活動報告


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予算委員会

第153回国会 衆議院 予算委員会
平成13年11月12日

○中井委員

自由党の中井洽です。

補正予算の審議に自由党として基本的なことをお尋ねいたします。経済問題の詳しいことは明日中塚議員が、また狂牛病やあるいは郵政省の特定局の渡し切り経費、また今話題となりました外務省の問題等は、明日締めくくりで我が党の達増さんがやることにいたしておりますので、五つ、六つ、基本的なことで総理にお尋ねを申し上げます。

最初に、今回出されました補正予算、内容を見ますと、どうもよく、どういうことか考えたんですが、なかなか賛成しにくい予算かな、こう思っております。

一つには、やはり景気が落ち込んで、計算をいたしますと税収がかなり落ち込む、この落ち込んだ分を赤字国債で埋める、こういう予算であろうか。そして、少しこの三十兆との間の余裕のある分だけ雇用対策、中小企業対策をくっつけた。あと公共事業予備費三千億とか予備費の減額一千億とか、四千億ほど減額をしてあるようなことを書いてありますが、これはこのまま予算でお使いになって、緊急テロ対策費や狂牛病対策費や災害対策費にお使いになれば、それだけのことでわざわざ補正に出されることでもないだろう。こんなふうに思い、現行日本経済の現状から見ると支えにもならないような補正予算、こう言わざるを得ないと思いますが、総理大臣はいかがお考えですか。

○小泉内閣総理大臣

限られた財源の中でいかに効率的に使うかということで、苦心して作成した予算でございます。

○中井委員

先ほど、午前中の与党の方々の議論を聞いていますと、今回、三十兆の範囲で国債発行をとどめたことは公約どおりだ、しかし、この後はもうこれを破ってでも日本景気のためにやれ、こういう御議論が圧倒的でございました。ある方は、小泉さんを尊敬すると言いながら全然違う政策をとうとうとぶっていらしたわけでございますが、私は、総理が三十兆円守り通されるというのなら、これは公約でありますから、政治家としてお守りになるというのは一つの姿勢だ、立派な姿勢だと評価をいたします。

一つ御確認を申し上げたいことは、これは来年の予算も、三十兆円、こういうことで頑張る、先ほど、危機的要因がなければ三十兆枠でいくんだ、こういうお話があったやに思いますが、念のために御確認をさせてください。

○小泉内閣総理大臣

今いろいろ言われているのは、小泉の目標は来年度じゃないか、三十兆円というのは、十三年度はどうでもいいんだという議論が横行しているわけですよ。

しかし、来年度三十兆円以下に目標を掲げているんだから、ことしも私は守りたいということで、守りながら今回の補正予算を提出しているわけでございます。

○中井委員

今回の税の減収の予測、私はこれは甘いと思います。ちょうどこれは三十兆円になるような計算をされておる、財務省はなかなかくせ者でございますから、やっておられる。一月、二月になって、税が足りない、こういったときはどうされるんですか、三十兆もう使い切っちゃった、これが一つ。

それからもう一つは、アフガンの復興国際会議というのに日本は熱心であると聞いております。また、緒方さんをアメリカとの共同議長に推して日本は頑張ろうとされておると聞いておりますが、これはこれで結構でございますが、ここで議長国をやるということは、かなりの負担を迫られるということではないのか。

そうすると、来年三月までに、年度内にこの二つのことが起こったとき、総理はどうされるわけですか。

○小泉内閣総理大臣

私が四月に総理に就任して以来、来年度予算、いかに効率的に財政規律を保ちながら編成するかということで腐心してきたわけでございますが、現在でも、税収が五十兆円程度の状況において、三十兆円以下に国債の発行をおさめようという努力をしております。

そこで、税収が大分落ち込むのじゃないかという見方が今多数を制しておりますが、これは最後まで、十二月へ向かって努力するわけでありまして、どういう削減策を講ずるか、また、税収が落ち込むんだったらばどういう増収策をとるか、両面から考えているわけであります。その点につきまして、テロ発生以来、状況に激変があれば、あるいはまた経済状況が厳しければ、どういう対応をすればというのはこれからのことでありますが、私は、来年度の予算につきまして、国債発行三十兆円以内で今編成すべく最大限の努力をしている最中でございます。

○中井委員

今回の補正予算で、十三年度の予算規模は八十三兆七千百三十三億円、去年の、十二年度の予算が八十九兆七千七百億円でありますから、約六兆円財政の出動が少ないわけであります。来年はもっと景気が悪くなる。そうしますと、税収がかなり落ち込む。そこへ三十兆の赤字国債発行しかやらない、こうやりますと、財政規模がさらに小さくなる。

それで、日本経済下支え、総理は、財政出動して景気回復するんなら直ちにやる、こうおっしゃっていますが、景気回復どころか、今日まで辛うじての下支えをやってきたんじゃないか、この下支えを今の時期お取りになるのか、これは大丈夫か、心配をいたしているところでございます。

そこで、この間からずっと考えておったのでありますが、総理の今おやりになっていらっしゃるあり方、そして国の経済状況のあり方、橋本内閣のときとよく似ている。

橋本内閣も、やっちゃいかぬときに財政構造だ、こう言われて、キャップ制をとられて、縮小型の予算編成をなさった。それだけならよかったけれども、行政改革だ、社会構造だ、経済構造だ、金融システム改革だと六つの改革を言われて、消費税を上げられる、社会保障の負担はふやされる、こういうやり方をおやりになったわけでございます。このときと本当に似ている。

あのときはちょうどまた、アジア経済の危機というのがございました。今回はまたテロで世界不況、こういうのを言われているわけでございます。失業率は、当時三%台だったのが、橋本さんの縮小財政でにわかに四%になった。今五・三%。まだ橋本内閣のときには、株価は一万五千円を割らなかった。しかし、今は一万円かつかつのところである。

こういう状況下で財政構造改革、聖域なき構造改革、こういったことを一遍におやりになる、このことは果たしていいのだろうか。私は、改革、賛成であります。やっていただきたいし、私どもがお手伝いできることは幾らでもお手伝い申し上げる。しかし、私は、この改革に優先順位をつけるべきだ。全部一遍というのは、到底今の景気の状況から見て無理じゃないか。三十兆円をお守りになる、そして財政構造改革をやるんだというのなら、例えば金融面を少し考えたらどうだ。

総理は御就任以来、不良債権を完全処理すると言われてきた。しかし、夏以降は、正常化だ、こういう言い方に変えてこられた。正常化というのは、僕らから言わせれば、今不良だということでしょう。だけれども、柳澤さんがずっと言っていることは、今銀行はみんな健全だとおっしゃっている。不良債権処理できるとおっしゃっている。それなのに、二、三年で正常化だ、不良債権正常化だとおっしゃっている。全然違うじゃないか。

だから、ここのところ、いろいろなニュアンスや、微妙な、デリケートなことがあることは承知していますから、三十兆円を守って頑張る、マイナス成長でもいくというのなら、この不良債権処理と言われるものだけでも少しおくらす、そのかわり特殊法人の改革等を早める。こういう強弱があってしかるべきである、こう思うのでありますが、橋本内閣と一緒で全部おやりになる、しかも孤軍奮闘されておる。

そうすると、橋本さんのときも十一月のちょうどこのころですよ。僕は特別委員会の理事をしていましたから覚えていますよ。財政構造改革推進特別法というのをつくりました。そこで、つくった途端に自民党の方はわあっと騒がれて、年末二兆円特別減税。一月か二月には、予算をやっている最中に、何兆円という補正予算をぼんと組んでキャップを外してしまった。それとよく似ている。

私は、今回、小泉さんがまたこんなことで改革の志、矛を折られるということは、まことに痛恨のきわみだ。小泉さんは頑張るとおっしゃっている。しかし、その頑張り方はもう少しお考えになったらどうですかと思いますが、いかがでしょうか。

○小泉内閣総理大臣

まず、橋本内閣の構造改革と似ていると言っていますが、大きな違いがあるのです。それは、あのときは消費税を三%から五%に引き上げましたね。そして、行政改革をしなければいかぬ、財政構造改革をしなければいかぬ、各省庁の予算を一律切り下げました。

しかも、民間でできるようなことはすべて民間に任せようということに対して実に消極的でした。私の、郵便事業民間参入さえも反対しました。行政改革の、簡保の民営化、郵貯の民営化の検討もひっくり返しました。道路公団の民営化なんか全然考えなかった。政府系金融機関、各省庁別に何で国営の金融機関がある必要あるのか、見向きもしなかった。

今回、特殊法人改革、民間でできることは民間に任せよう。道路公団を初め、既に住宅金融公庫を初め、民営化、廃止、着々と進んでおります。いわば税金のむだ遣い構造をなくそうという点においては大きな違いがある。一律削減をとっていません。五兆円削減して二兆円ふやす。各省庁は、むだなところは削って、必要なところはふやす。方針を明示しています。なおかつ、消費税引き上げということは全く考えていません。

同時に、あのとき何で行政改革が必要だったか。国債発行が二百兆円を超えたんです。このままほっておくと三百兆円を超えるから、もうこれ以上国債を増発できないということで、財政構造改革、行政改革が始まったんです。わずか四年たって、どうですか。二百兆円を超えて三百兆円になんなんとするどころじゃない、三百兆円を超えて四百兆円を超えようとしているじゃないですか。

こういう状況で国債を増発して、本当に景気が回復するんだろうか。私は、このような状況で国債を増発して景気が回復するんだったらとっくにやっていますよ。国債を増発して公共事業をふやして景気回復する、そういう状況じゃないから今苦労しているんです。そこをよく理解していただきたい。橋本内閣の構造改革とは全く違うということを御理解いただきたい。

○中井委員

総理、興奮しておっしゃいますが、あのときは、国債発行二十二兆円になったといって大騒ぎをして、そして、キャップ制以下、財政構造特別措置法という法律までつくって、皆さん方がおやりになった。ところが、たちまち三・四%であった経済成長が〇・二%に落ち込む。こういう中で国債を大増発した。これはしたんですよ。それは、橋本さんのときに減らしちゃったから、あのときにもう一度拡大政策をとっておれば、日本経済は成長過程に乗っておったかもしらないのを、政府・自民党が早とちりをされて、財務省の財政構造だという声に押されて無理やりおやりになって、日本経済の成長の芽を摘まれた。その結果、百十数兆円出さなきゃならないほど経済が落ち込んだんです。

そのときはまだそれぐらいで支えられた。ここ数年間支えられたのは、アメリカの経済がよかったからじゃないですか。だから、輸出は堅調だ。また、減税に支えられて、私どもが主張した減税に支えられて、失業者はふえつつあったけれども、消費もそう減らなかった。この二つがあって、日本経済は今日まで持ちこたえてきたんではないでしょうか。ここへ来てアメリカは全く読めない、輸出がどんどんと厳しい環境になってくる、失業者が五・三%という数値、さすがに国民の消費も陰りが出てきた。こういう中で同じことをおやりになったら、底抜けしてしまわないか。

私は、増発せいと言っているわけじゃありません。三十兆をお守りになるのなら、ほかのことを少し我慢して構造改革をお進めになるという、優劣、強弱、こういったものが必要じゃないか。マイナス成長でも構わないとおっしゃるけれども、お互いマイナス成長の中で育っていないじゃないですか。国民もそういったことになれていない。本当にこの上にまだ国民に我慢をしろ、こう言われるのか。私は、そこのところ、やり方、工夫があるだろう、このように思いますが、再度御答弁をください。

○小泉内閣総理大臣

構造改革を進めないでこのまま景気対策で国債を増発すれば、それは今後改革が進むのかというと、私はそう思えないのです。改革なくして成長なしというのはそこを言っているのであって、たとえ低成長でも、今のやらなくてもいいことを役所を初め特殊法人等がやっているもの、これを一度壊して、効率的なものにしていかなきゃならない。それは、プラス成長だろうが低成長だろうがマイナス成長だろうが、どうしてもやらなきゃならないことを今やろうとしているのです。

そして、三十兆円程度はもう仕方ない。もう四百兆円を超えようとしているけれども、これに対して今三十兆円発行しても、二十兆円程度はもう新規の政策需要に使えない状況。将来のことを考えると、景気がよくなったって、二%、三%成長してもこれは返せっこないじゃないかという状況をよく考える必要がある。一時的に国債を増発して公共事業をふやしたとしても、これは予定どおりのプラス成長が出るかどうかわからぬという観点から、私は、できるだけ効率的な財政配分をしなきゃならないと思う。

そういう中で、どの程度世界情勢が、また世界経済情勢が変化するか、もうちょっと見きわめなきゃならない。新たにテロという新しい要因が加わってまいりました。世界同時不況にならないように、世界第二の経済力としての責任は果たさなきゃなりませんが、それだけに、将来の持続的な経済再生を果たすためにも、何としてでもこの構造改革をなし遂げないと、これは立ち直らないじゃないかと。

今、不良債権処理というのは日本の多くの方々も言っておりますが、特に、これは分かれております。早く不良債権処理しようという議論と、そんなに早く処理したらもっと失業者が出て不況になるから大変だという、まさに賛否両論なんです。どっちをやっても批判するのはわかっていますよ。

しかしこれは、不良債権を処理しないと今の経済再生の足かせになるだろうということで、小泉内閣としては二、三年のうちに処理しようということを決断しているわけですから、これは断固としてなし遂げて、金融制度の確立を急がなきゃならない。金融状況においても、あるいは金融システムの危機が起こらないように、そして有効な投資、融資が行われて、将来発展する産業に有効に資金が行くような金融体制をつくらなきゃいかぬ。そのためには、あえて、この二、三年大変だけれども、低成長を覚悟しながらも、あすの持続的な発展を目指して、今多少我慢してくれということを言っているわけでございます。

○中井委員

思いはよくわかるのでありますが、本当に今、この経済状況であれだけのマイナス成長が心配されている中で、二、三年でおっしゃる処理ができるのか、ここのところを心配いたしております。

同時に、総理のおっしゃっている構造改革が着々と進んでいるというのなら、私どももそれはそれでと思わせていただきますが、なかなかそこのところも、与党には与党の御事情はあるんでしょう、進んでいない。

総理は、これを言ったのは初めてだ、これを検討させたのは初めてだ、こうおっしゃるけれども、もう六カ月以上たってまだ具体的な成果というのが出てこない。例えば、株式市場の活性化ということで法案が出てくる。それを見ていると、それは一時的な株価対策ということではあるけれども、日本の資金の流れ、預金に偏っている資金の流れが株式市場に行くような税制かというと、決してそうではない。

先ほど、財政、金融がきかない、こうおっしゃったけれども、それは、これだけ国債増発して国債の金利が下がりっ放しなんて信じられないことではないでしょうか。ところが、現実には下がっているから、この補正予算だって八千八百億円も金利負担が、国債の利払いが少なくて組めているわけであります。本当だったら、これだけ国債発行したら国債の金利というのはもっと上がるわけであります。ところが下がる。これだけ不況で、これだけ失業者がいながら、やはり預金というのが減っていない。ここら辺が総理の構造改革をお考えになるポイントだと僕は思うんですね。

そうすると、僕は、郵政民営化、反対でありますが、それでも、郵貯ということに関して考えるべきときが来た、国民の投資というものがやはりもっと証券業界等へ拡散をしていかないとだめだ、こう思うのです。ところが、郵政三事業の小泉さんの御議論、長いことおつき合いいたしました。もう十数年おつき合いしてまいりました。今ここへ来たら、全然違うことになっているじゃありませんか。郵貯はどこかへ行っちゃって、郵便の民間参入になっているんじゃないでしょうか、私ども聞いているところでは。それで預金は一千万円、こういうことでしょう。それじゃ、預金が政策的に構造的に変わって証券の方へ少し回っていくというようなお金の回り方をするのかといったら、何にもしていない。

そういう意味で、構造改革というのは、総理は一生懸命お思いになって、お言いになっていらっしゃるが、実は進んでいないんじゃないか。そういうときに、マイナス成長はする、無理やり銀行の不良債権というものを処理し切る。これはもたないんじゃないか。このことを心配しておると私どもはあえて申し上げざるを得ません。

ここのところ、橋本内閣と違うとおっしゃるけれども、橋本内閣も、ちょうどそういう時期に省庁の再編、こう言われて、自民党内を巻き込んでわあわあになって、今大臣それぞれお仕事、お務めの役所の名前になったわけでございます。

これは、今特殊法人の民営化、廃止、こうおっしゃっておられますが、私どもから見ますとさっぱり進んでいない。結局焼け太りになるのか。RCCに関して、日本政策銀行、どうして五百億円政府は投資するんですか。これも焼け太りじゃないですか。これは民営化するんじゃないんですか。今回またそういう仕組みになってきた。だから結局、マスコミでわあわあ言われるけれども、最後には省庁の統廃合と一緒で、合併して名前が変わるぐらいが関の山じゃないか、私はそのように思っています。

そういう意味で、私どもの党は明日、特殊法人の廃止並びに民営化、これの一括法を提案いたします。ちなみに提出者は中井洽でございます。ひとつぜひ、これは三年間で決着しよう、例外なし。乱暴なやり方かもしれませんが、一つ一つ役所に相談をしておったら、いかに国民の支持の高い小泉さんといえども進まない。ここのところをお考えいただき、ぜひ私どものこの法案にも御理解をいただく、このことをあえてお尋ねをいたします。

○小泉内閣総理大臣

いや、それは、特殊法人の改革法案を出していただくことは歓迎したいと思います。協力できること、また取り入れたいものは取り入れていきたいと思いますが、今、特殊法人等の改革が全然進んでいないというお話ですが、随分進んでいるんですよ。すぐ、半年や一年でできるわけないじゃないですか、法案を出さなきゃいけないんですよ。独断専行で一月や半年で変えるなんてできるわけないんですよ、これは。

ちゃんと準備をして、法案を出して、そして変えるべきものは変える、そういうことでありまして、既に前倒しして、これから十一月下旬には、今までできなかったであろう改革案を出していきますから。そして、先ほど言った郵政民営化は進んでいないじゃないかと言っていますけれども、これは十五年に公社化というのは決まっているんです。この公社化する際に、民間の郵便事業参入さえも阻止していたじゃありませんか、今まで。それを今度は、確かに与党には反対論がありますよ。しかし、そんなことはさせませんよ、私は。全面民間にさせますよ。たとえ自民党が反対したとしても、これは断固としてやり抜きますよ。そうしてから、公社化してから民営化のことを考える。

少なくとも、今までの継続した内閣を私は引き継いでいるんですから、この十三年度予算も私がつくった予算じゃないんですよ。小泉内閣がつくった予算じゃないんですよ。私が内閣を引き継いだときは既に決まった予算編成のもとで継続してやっているんですから、継続すべきもの、変えるべきもの、これから徐々にやっていかなきゃならない。それを半年や一年でやれと言う方が無理ですよ。二、三年はかかる、改革のために。私の衆議院の任期というのはまだ三年後ですから、実績を見た上で最終的には国民に判断できるような姿を見せなきゃならないと私は思っております。

○中井委員

私どもの出しております、あした提出いたします法律も、三年間で民営、そして廃止、これだけでございます。あしたすぐできるとは思っておりません。しかし、いつまでもいつまでも、半年や一年、来年になったら一年や二年、こう言われたのではたまらぬわけでございまして、国民の我慢の限度もそろそろわいてきた、こういったこともお考えをいただきたいと思います。
もう一つついでに、私が提案をしております法案についてお尋ねをいたします。

去年、国会終盤間際に、自由党は、私が提出者で、選挙法の、定数是正の法律を出してございます。審議はされておりませんが、今、委員会に継続審議ということになっております。これは、現行制度を守って一票の格差二倍以内、これがまず一つであります。それから定数削減十五名、こういうことをいたしてございます。これは、自自公の政策合意で五十名定数削減をお約束いただいて、そして二十名、おととしの暮れから正月にかけて御苦労いただいて削減をいたしました。私どもは、まだこれを実行するために頑張る、こういう思いで、今回、十五名定数削減、こういうことで提案をいたしました。

与党内では、何かわけのわからぬ選挙区の制度改正も含めて議論がされて、あるいはそれがあっちへ行ったりこっちへ行ったりという話が漏れ聞こえておりますが、選挙制度の改正というのは、やはりルールにのっとり、各党が国民の前で堂々とやれる、こういうことでなければならない、こう思っております。

それからもう一つは、やはり一票の格差というのを二倍以内にきちっとおさめる、これは、大体二倍とかどうだということではなしに、選挙区画定審議会が国勢調査が出るたびに二倍以内にすぱっとおさめていく、このことが必要だ。それと同時に、昨今の経済状況にかんがみて、定数削減というのをきちっとやっていく、このことが必要だと考えておりますが、自民党総裁としての御意見を承ります。

○小泉内閣総理大臣

この選挙制度改革というのは、各党から今いろいろな議論が出ております。そして、今回、国勢調査を踏まえまして、一票の格差を是正する勧告案が年内に出ます。そういうのを踏まえて、この選挙制度改革は、各党の意見を十分聞きながら、議論をよく見守って最終結論を出さなきゃならないと思いますが、大事なのは、やはり一票の格差を二倍未満に抑える、これは最大限努力しなきゃいけないと思っております。

そういう中で、今の小選挙区比例代表制がいいという人と、あるいは中選挙区制がいいという人と、あるいは定数削減をもっとやるべきだという議論がいろいろ出ていますから、その議論を踏まえて、私は、できるだけ各党の理解が得れるものを出したいなというふうに考えております。

○中井委員

過般の参議院選挙で、与党側はにわかに、党利党略、党名を書いてもいい、個人名を書いてもいいという選挙法に改正を図られました。しかし、国民の大半は、圧倒的多数というか大半の方は党名でお書きになった。それは、著名人も出られ、選挙違反までしてかなりの運動をなさっても、そう大して票をおとりになれなかった。

このことを考えると、まあ、扇先生は見事に御当選で、立派な票をおとりになったんでしょうが、やはり政党中心の選挙制度でいくということについて国民の御理解はきちっと進んでいるんだ、そのことを前提に政党交付金を僕らはちょうだいし、そして小選挙区もやっているんだ、ここのところを忘れずに議論をしていかなきゃならない、あえて申し上げておきます。一刻も早く、私どもはいつでも議論ができると考えておりますから、自民党内もきちっと対応をしていただくよう要請をいたしておきます。

次に、テロ関連に関して一つだけ確かめておきたいことがございます。
もうじき基本の政策がつくられる、こう聞いておりますが、その中でイージス艦の派遣ということが議論されているやに漏れ聞こえてまいります。テロが始まり、アメリカが戦争を行ったときから、このイージス艦の派遣ということについては論議があったところでございます。

今国会、小泉総理の戦力という認識、これについてもいろいろな議論がございました。この中で、私は、イージス艦というのはアメリカと日本しか持っていない大変性能の高い艦である、こう考えておりますが、日本の防衛ということに使うだけなら防衛力であろうけれども、インド洋まではるばる行くと、これはもう立派な戦力行使だと言わざるを得ない、こう思っています。

また、外務省に、この間の質問の続きで、米軍はどのぐらい今日本から出動してアフガンとのテロの戦いに行っているのだ、こう聞きましたら、資料はない、これだけの返事でありましたけれども、これはかなりの部隊が出ていることは事実でありましょう。

日本の防衛ということに関してやはり心配もしていかなければなりません。日本の近辺には、アメリカがテロ国家だと言っておる国もあるわけでございます。そのときに、日本防衛の一番の中心でありますイージス艦をやすやすと出していく。何のために出すのだといったら、情報収集だ、こうおっしゃる。しかし、テロ関連法には情報収集という項目はなかった。イージス艦をまさか輸送に使うわけではないでしょう、補給に使うわけではないでしょう。そんなことを考えると、僕は、イージス艦四隻は日本の防衛を安心なようにしておく、このことが大事だ、こう思いますが、総理はいかがでございましょうか。

○中谷国務大臣

現在、基本計画の策定について協議、検討をいたしておりますけれども、まだ具体的に内容が固まっているわけではございません。

イージス艦については、広範囲なレーダーや捜索能力、また指揮通信能力を有するといった特徴を有しておりますけれども、これらテロ対策特別措置法に基づく協力支援活動等を行う場合にこれを派遣するか否かということにつきましては、今後検討を行っていくものでありまして、現在、お答えできる段階ではございません。

なお、情報収集の必要性は、中井議員もよく御承知だと思いますが、情報がなければ、どんな立派な部隊があっても動けません。阪神大震災の災害派遣等にしましても、やはり、どこへ行って何をするかというのを立案するには情報収集が必要でございまして、我々としては、この情報収集の面においては、今後とも十分情報収集をして、立派な活動を行うことが必要だというふうに思っております。

○中井委員

お答えをいただきまして恐縮ですが、例えば、アメリカ軍がアフガンへ空爆を開始した、このときでも、お隣のパキスタンの大使館に外交官といいますか、自衛隊、防衛庁から派遣されている職員は一人であったわけでしょう。このときに職員をふやして情報収集なんてしていないじゃないですか。していないですよ。

ああいう事態が起こって、直ちにパキスタンの大使館へ防衛庁の職員を派遣して情報収集した、こう言うなら情報収集にふだんから努めていると言うけれども、何もわからぬと言うと失礼ですが、何か与党の幹事長三人が行って、あの港は安全やとか言うたって、そんなことで何が情報収集ですか。もう少し、本当に軍を使う、これは戦争に行くということでしょう。僕らは反対している。もっときちっとした対応、きちっとした答えをやっていただきたい、このことをあえて申し上げて、質問を終わります。
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