国会, 政治活動報告


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郵政民営化に関する特別委員会

第162回国会 郵政民営化に関する特別委員会
平成17年6月29日

○二階委員長

これより会議を開きます。

内閣提出、郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題といたします。

この際、各案審査のため、去る二十七日から二十八日までの二日間、第一班北海道、第三班佐賀県、昨二十八日の一日間、第二班新潟県に委員を派遣いたしましたので、派遣委員からそれぞれ報告を聴取いたします。第二班中井洽君。

○中井委員

新潟県に派遣されました委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。

派遣委員は、私、中井洽を団長として、理事石破茂君、委員大野松茂君、大前繁雄君、左藤章君、松本純君、一川保夫君、岩國哲人君、西村智奈美君、山花郁夫君、石井啓一君の十一名であります。

このほか、近藤基彦議員が現地参加されました。

会議は、昨二十八日、上越市のホテルハイマートにおいて開催し、まず、私から、派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序等を含めてあいさつを行った後、新潟経済同友会専務理事事務局長水間秀一君、小千谷郵便局貯金保険課主任佐藤康二君、前守門村村長野村学君の三名から意見を聴取いたしました。

その内容について簡単に申し上げますと、水間君からは、郵政改革は、我が国の財投改革の一環であり、構造改革の本丸であること、郵政民営化がなぜ必要であるかを国民にわかりやすく伝える必要があること、郵便貯金が果たしてきた役割をもとに新しいビジネスモデルを構築できる可能性があること、国民生活に多大な障害がなければ、将来的にはすべての会社を完全民営化する必要があることなどの意見が述べられました。

佐藤君からは、地震に遭遇した中、郵便物や郵貯、簡保を夜を徹して守ったこと、道路が寸断されても地の利を生かして徒歩で運び、物資を届けたこと、震災による経験から、地域の人から愛され親しまれている郵便局は公社の中で発展させるべきであること、三事業一体だからこそ災害に対応でき、効率性も保っているので、四分社化では無理があることなどの意見が述べられました。

野村君からは、民営化により、山村地帯、過疎地では郵便局の減少やサービスが後退する不安があること、旧守門村は老人が多く、郵便局員が配達の折に声をかけるなど密接な対応をしていること、すべて市場原理で改革を進めることは地方の切り捨てにつながると危惧していること、過疎地で銀行等のない地域では、郵便局が唯一の公的金融機関であり、将来に向けた安定維持が必要であることなどの意見が述べられました。

次いで、各委員から陳述者に対し、被災地での郵便配達による苦労や教訓、配達をした動機づけ及び郵貯、簡保の非常取り扱いの考え方、公共施設建設で郵貯資金の貸し付けが果たした役割、郵政民営化の緊急性、法案の中で郵便事業及び金融のユニバーサルサービスを確保するために講じている担保措置の評価、民営化による経営の自由度と民間とのイコールフッティング及び民業圧迫に対する所見、中期経営計画の途中における郵政民営化についての評価、地域で集めた資金を地域に還元するための地域分割の考え方、郵便局での住宅リフォームやコンビニエンスストア事業に対するニーズの有無、中央省庁等改革基本法で「民営化等の見直しは行わない」としているにもかかわらず法案が提出されたことに対する所見、郵便事業会社への外資の侵食リスク、財投の入り口と出口を一体として改革する必要、民営化により郵貯の資金が民間に流れる見通しなどについて質疑が行われ、滞りなくすべての議事が終了いたした次第であります。

以上が会議の概要でありますが、議事の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じます。議事録ができましたならば、本委員会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。

今回の会議の開催につきましては、豪雨の中、地元関係者を初め多数の方々の御協力をいただきました。ここに、深く感謝の意を表する次第であります。

なお、豪雨のため、交通機関の遮断等により、委員川内博史君と意見陳述者新潟大学経済学部教授伊藤隆康君が出席できなかったことを申し添えます。

以上、御報告いたします。

派遣委員の新潟県における意見聴取に関する記録

一、期日

平成十七年六月二十八日(火)

二、場所

ホテルハイマート

三、意見を聴取した問題

郵政民営化法案(内閣提出)、日本郵政株式会社法案(内閣提出)、郵便事業株式会社法案(内閣提出)、郵便局株式会社法案(内閣提出)、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案(内閣提出)及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)について

四、出席者

(1) 派遣委員
座長 中井 洽君
石破 茂君 大野 松茂君
大前 繁雄君 左藤 章君
松本 純君 一川 保夫君
岩國 哲人君 西村 智奈美君
山花 郁夫君 石井 啓一君
(2) 現地参加議員
近藤 基彦君
(3) 意見陳述者
新潟経済同友会専務理事事務局長 水間 秀一君
小千谷郵便局貯金保険課主任 佐藤 康二君
前守門村村長 野村 学君
(4) その他の出席者
内閣官房内閣審議官 竹内 洋君
内閣官房内閣参事官 諌山 親君

午後一時十五分開議

○中井座長

これより会議を開きます。

私は、衆議院郵政民営化に関する特別委員会派遣委員団団長の中井洽でございます。

私がこの会議の座長を務めさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

この際、派遣委員団を代表いたしまして一言ごあいさつを申し上げます。

新潟県におきましては、昨年七月の集中豪雨、十月の新潟県中越地震により、多数の方々がお亡くなりになり、甚大な被害が発生しました。委員会を代表いたしまして、心から哀悼の意を表しますとともに、被害者の皆様に心からお見舞いを申し上げ、また被災地の復旧復興が一日も早くなされることをお祈りいたします。

さて、皆様御承知のとおり、当委員会では、内閣提出、郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査を行っているところでございます。

当委員会といたしましては、各案の審査に当たり、国民各界各層の皆様方から御意見を承るため、当上越市におきましてこのような会議を催しているところでございます。

御意見をお述べいただく皆様方におかれましては、豪雨の中、また御多用中にもかかわらず御出席をいただき、まことにありがとうございます。どうか忌憚のない御意見をお述べいただきますようよろしくお願いいたします。

それでは、まず、この会議の運営につきまして御説明申し上げます。

会議の議事は、すべて衆議院における委員会議事規則及び手続に準拠して行い、議事の整理、秩序の保持等は、座長であります私が行うことといたします。発言される方は、その都度座長の許可を得て発言していただきますようお願いいたします。

なお、この会議におきましては、御意見をお述べいただく皆様方から委員に対しての質疑はできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきいただきたいと思います。

次に、議事の順序について申し上げます。

最初に、意見陳述者の皆様方からそれぞれ十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。

なお、御発言は着席のままで結構でございます。

それでは、まず、派遣委員を御紹介申し上げます。

自由民主党の石破茂君、大野松茂君、大前繁雄君、左藤章君、松本純君、民主党・無所属クラブの一川保夫君、岩國哲人君、西村智奈美君、山花郁夫君、公明党の石井啓一君、以上でございます。

なお、本日参加予定の民主党・無所属クラブの川内博史君は、交通事情により到着がおくれております。

また、現地参加議員として、自由民主党の近藤基彦君が出席をされております。

次に、各界を代表して御意見をお述べいただく方々を御紹介させていただきます。

新潟大学経済学部教授伊藤隆康君、前守門村村長野村学君、新潟経済同友会専務理事事務局長水間秀一君、小千谷郵便局貯金保険課主任佐藤康二君、以上四名の方々でございます。

なお、伊藤隆康君は、交通事情により到着がおくれております。到着次第御意見をお聞きすることとし、議事を進めます。

それでは、水間秀一君から御意見をお述べいただきたいと存じます。

○水間秀一君

私は、新潟経済同友会専務理事の水間と申します。ひとつよろしくお願いしたいと思います。

お手元に、私の本日お話し申し上げたい内容が四項目ほど書いてあるのがございます。それをごらんいただきたいと思います。

まず、東京の経済同友会では、二〇〇一年四月、郵政民営化を公約に掲げました小泉総理が就任された折に、日本経済活性化のために取り組むべき課題として、郵貯、簡保を初め、民間でもできる官営事業の廃止というようなことを挙げられました。それ以来、いろいろな意見を表明していることは既に御案内のとおりでございます。しかし、新潟の経済同友会というのは、東京の経済同友会と必ずしも同じ意見ではないといいますか、独立した存在でございますので、その辺をまず御理解願いたいと思います。

まず、現状の新潟を見てみますと、先ほど中井先生の方からお話がございましたように、やはり、昨年発生いたしました中越地震による被害、これからの復興ということが一番の関心事になっているのではないのかなと思います。また、あわせまして、新潟県の地域力の向上ということが最大の課題であるというふうに思っております。

その意味では、今回の郵政民営化の議論というものにつきましては、どちらかといえば、全国同様にやや関心度が低いというふうに私自身としては感じておる次第でございます。また、新潟経済同友会におきましても、この分野につきまして、特に問題を取り上げ、そして意見表明をするということにはまだ至っておりませんし、組織的に取り組んでいるわけではございません。まず、この点を御理解いただきたいと思います。

さて、本題に入りたいと思います。

まず一番の、郵政改革は、単に日本郵政公社を民営化する問題ということよりも、我が国の財政投融資改革の一環であり、行財政改革や特殊法人の改革などと連動して、国の形を変えるという構造改革の本丸であると言えるのではないかということでございます。これは、簡単に言いますと、小さな政府の実現ということになるかと思いますが、こういうことが言えるのではないかと思います。

私は、日本の財政が持続可能な状態にはないというふうに思っております。国と地方を合わせた長期の債務残高は、国内総生産、GDPの約一・四倍、今では約八百兆円弱に達して、国家財政はまさに危機的な状態にあるということが言えますし、そう言わざるを得ないという状況にあると思います。

こうした先進国最悪の財政状態を招いたその原因に、金融と財政が一体となった日本独特の仕組みがあり、それを支えた道具が、いわゆる郵政の国営金融事業というべき郵便貯金と簡易生命保険だったと言えるというふうに思います。

郵便貯金や簡易生命保険は、消費者にとっては大変便利な貯蓄手段であり、政府には使い勝手のよい財政資金の調達手段であるというようなことも言えると思います。その商品は、政府保証の安全性、これまでの定額貯金に代表される有利性、あるいは全国どこでも利用できるという利便性といった民間にはない特性を備えておるわけであります。

こうして集められた巨額の資金というものが、財政投融資という形でいろいろな会計を通じて公団、事業団その他に流れ、その結果、一部に不良債権が発生しているという事実もあるのではないかと思う次第であります。

民間金融機関であれば、あらかじめリスクに見合った金利を求めたり、あるいは引当金を積んだり、すなわちコストを払って、回収に向け全力を挙げ努力する次第であります。しかしながら、財政投融資のお金が特殊法人から返済されない場合など、政府保証により国民の税金でその穴を埋めるということになるわけでございまして、結果、財政赤字がふえるという構図になっているというふうに理解しております。

こうして、この国営金融事業の規模は、郵貯、簡保の合計で今や三百五十兆円ほどに上っております。民間の四大メガバンクあるいは四大生保の合計額に匹敵する、まさによく言われる池の中のナマズというふうな、非常に巨大な金融機関になっているわけであります。そして、国債発行残高の約二五%の百二十兆円を保有する郵政公社は、最大の国債投資家でもあります。しかしながら、財投改革で郵便貯金、簡易保険から財投機関への自動的な資金の流れは断ったわけでございますけれども、いろいろな形で実態的にこの仕組みがもし温存されるとすれば、政府の借金の膨張には歯どめがかからず財政危機が拡大し、もし金利上昇などがあれば経済全体をむしばむ、そういう危機に今あるのではないかという認識でございます。

財政投融資の改革というのは、本来は、資金の入り口である郵政事業改革と、資金の出口である公団、事業団、特殊法人向け改革と一体化して進める必要がある、そういうことが重要であるというふうに思いますが、まずは、出口改革に先駆けて入り口の改革が重要であり、それが郵政改革であるとの認識を持っております。

郵政民営化で資金の流れが官から民に変わることで、本改革の大きな意味があるのではないかというふうに思っております。官によりむだに使われてきたお金を、民間として、適切なリスクとリターンを判断するメカニズムを導入、活用することによって、最適な資金配分が起きるようになって、官の中にいわば閉じ込められていた資金が生きたものとなりまして、これが日本経済の活性化につながるものと思っておるわけでございます。これがまず、私の申し上げたい第一の点でございます。

それから二番目の点でございますが、郵政民営化の重要性が国民にはよく見えていないことが問題なのではないか。ここで政府にお願いしたいのは、郵政民営化がなぜ必要なのかを、わかりやすく、繰り返し国民に伝えていただきたいということでございます。

これほど重要な問題であるのに、国民にはなかなか十分に理解されていない、ここが問題なのではないかというふうに私自身は思っておるわけでございます。なぜなんだろうか。これはなかなかはっきりと表面には出てこない問題であるからだというふうに思います。

今、現実に、日本郵政公社の生田総裁のもとで、日本郵政公社は、民間の経営手法を大胆に取り入れまして、お客様のサービス向上運動に取り組んでおられます。そして、郵便事業の黒字化も達成されました。現に、皆様も、郵便局の窓口に行かれたときには、随分印象が変わったなというふうにお感じになることと思います。私自身もそうでございます。接客態度などを初めとして、非常に改善がなされ、驚くべき変革であるかなと思っておる次第であります。また、こんなに便利な、また安全、安心な郵便局をなぜ競争原理の中に入れなければならないのという意見が多いのも事実であろうかと思います。

しかし、先ほど申し上げたところとも関連しますが、郵便貯金、簡易保険で集められた三百五十兆円もの大変大きなお金が、いろいろな特別会計を通じて、公社、公団、特殊法人などへ流れていることを、そしてまた、一部それが不良債権化していたりすることを明らかにして、資金の流れをわかりやすく、根気強く説明してほしいというふうに考えるわけであります。

経済同友会では、いろいろな行財政改革を検討する部会がございまして、そこでは私ども新潟も参画しておりまして、その行財政改革のことを勉強すればするほど、実はわからなくなっているというのも現実であります。非常に会計がわかりづらい。しかし、それをよく精査していけばわかるんでしょうけれども、なかなか現実にこれを理解することは非常に至難のわざでございます。いろいろな数字を見てもよくわかりません。

こういったことをやはり国民に理解してもらうということも非常にまた大事なことだと思っておりますし、そうしたことによって、国民がこの郵政改革の重要性というものをもう一度よく理解していただけるものと考える次第です。改革の原動力というのは、やはり国民の正確な理解からまずスタートするのではないでしょうか。ぜひ、この点につきましても、国会審議を通じて十分な御説明をお願いしたいというふうに考える次第でございます。

以上が二番目の問題点、私のお話ししたいことでございます。

それから、三番目の問題に入ります。

ここは、いわゆるイコールフッティングということを申し上げているのでございますが、民間との競争条件は同一にすべきだけれども、果たして同一フィールドで共存可能かという心配があります。しかし、郵政がこれまで果たしてきた役割をもとに、新しいビジネスモデルを構築することもまた可能ではないのかなという問題提起です。

例えば、郵貯銀行、銀行部門。既存の金融機関でも、現状はオーバーバンキングというふうなことがよく世間では言われます。銀行の数が多過ぎると言われており、銀行では既存融資先の取引確保などの競争は大変な厳しさをきわめております。例えば、新規設備資金のニーズなどは、キャッシュフローの範囲内でとどめようとしている傾向がお客様の中ではございます。

このように、金融機関を取り巻く環境は極めて厳しい中で、たとえイコールフッティングで参入してきても、熾烈な競争が起きて、プライスのダンピングが起きて共倒れになることはないのかなということも、心配な面はあります。これは、企業金融だけではなくて、個人の金融の部分についても同じことが言えるものと思っております。

民間金融業界では、新しい資金ニーズを求めまして、顧客のニーズの把握に懸命で、さまざまな商品を開発してまいりました。商品開発をめぐり競争が起き、国民のニーズにこたえられるなら、これはプラスのメリットと考えることができます。そういう意味では、これまでの厚いお客様とのお取引、これは郵便局、郵政の中で行われてきた厚い取引があります。その中から、生活に根差した情報をたくさん有しているはずだと私は思っております。そこで、新しいビジネスモデルを郵貯銀行は構築することもできるものというふうに私は考えるということでございます。

したがいまして、この点、心配もありますけれども、現実に同じフィールドで検討することによりまして、さまざまな新しいビジネスチャンスが生まれてくる可能性もあるということを一つ申し上げたかったわけであります。

四番目は、将来はすべての会社を完全民営化する方向に向かうべきであるというのが考え方でございます。

郵貯とかあるいは簡保の会社の株式の完全処分義務は、極めて重要な話であるというふうに考える次第です。これは、国の関与が残ることにより、民業圧迫の懸念があるということとつながります。少しでも政府の出資が残っている状態では、国民は、万一経営上の問題が起きても、いずれ政府が助けてくれるだろうという暗黙の政府保証をどうしても感じてしまうと思います。これでは、民間とのイコールフッティングにはならないのではないでしょうか。すなわち、郵貯あるいは簡保への資金の流れは変わらない。この資金の流れを変えて経済の活性化を図ろうとすることが大事だとすれば、やはりこれは重要な話になると思います。

また、完全民営化までは、イコールフッティングと業務拡大のバランスにつきましては、郵政民営化委員会とか、あるいは中立的な監視委員会などで十分にこれを見ていくことが必要なのではないかと思います。

将来、国民の生活利便に多大な支障がないというふうに判断すれば、郵便あるいは窓口会社も完全民営化した方がよいのではないかというふうに考える次第です。いずれも、政府関与をできるだけなくして、民間の業態としてやっていっていただきたいというふうに考える次第であるわけです。

以上、非常に簡単ではございますけれども、最後に、私のこのレジュメの表題にもありますように、よりよい郵政民営化のためにぜひ十分な国会審議をお願いいたしまして、私の意見の陳述を終わります。

ありがとうございました。

〔拍手〕

○中井座長

ありがとうございました。

次に、佐藤康二君にお願いいたします。

○佐藤康二君

私は、小千谷郵便局で外務の仕事をしている佐藤と申します。よろしくお願いいたします。

このような機会を与えられましたので、私の思いを述べさせてもらいます。

私の勤務する郵便局は、昨年発生をした中越大地震の被災地であり、私の家も半壊という市の認定を受けた被災者の一人でございます。このような貴重な場をおかりして申しわけありませんが、改めて、全国の皆様からいただいた温かい激励と支援に対し、被災者の一人として心より御礼を申し上げたいと思います。

十九年ぶりの豪雪の雪解けとともに、より悲惨な現状が確認できる中、復興に向け頑張っている毎日です。

郵便局の現場では、どうして今、唐突に民営化なのか、だれのため、何のためか全く理解できません。さらに、地域のお客様に、何で民営化するの、郵便局は残るよねとか聞かれても、全く答えようがありません。今回の理念なき郵政民営化法案に反対の立場と、被災した多くの郵便局が、そして職員が、この困難な状況を地域の人たちと一緒に乗り越えてきた様子を訴え、意見として申し上げます。

今回の地震での被害は、マスコミ等で報道されているように、家屋の倒壊、道路の陥没、寸断、がけ崩れ、通信の不通、そしてライフラインの崩壊と、まさに言葉では言い尽くせない被害状況でした。

速達、書留、小包配達の途中に地震に遭遇した職員は、帰局ができず、軽四輪の中でお客様の大切な郵便物を守りながら翌朝まで過ごしました。寸断された真っ暗な道路状況の中、郵便物を局に持ち帰り、施錠のできない局舎でお客様の大切な郵便や貯金、保険の書類を守るため、駐車場で一夜を明かした職員も多くおりました。

全職員が被災者にもかかわらず、自分も助けが欲しい、救援物資が欲しい、それなら同じ被災者も同様に思っているはずだ、郵便が届くなら被災者に物資を届けようと、当局からの呼びかけと職員の自発的判断で、非常勤職員も含めて翌日から出勤し、めちゃめちゃになった局内を片づけ、翌二十四日から配達を再開しました。窓口も二十六日から再開をしました。

私自身、地震の当日は夕食を食べたかどうか忘れるほどのパニックでした。八日間車の中で寝泊まりをし、まさに洗髪や入浴すら考えられない状況でしたが、余震もあり、自宅の後片づけもままならない中で、郵便局の仕事に従事することが地域の人に役立つことだと考え、精いっぱい頑張りました。

道路が寸断され、通勤できない職員、通勤に何時間もかかる職員は、自分の居住地の郵便局に勤務をすることが英断され、熟知している地の利を生かした仕事がされました。道路が寸断されているところまで郵便物を運び、寸断箇所は徒歩で運び、何としても物資を届けたいと努力をしました。地震後、直ちに被災地への輸送ルートを探し、郵便物を輸送した中越郵便輸送の職員の貢献が、翌日から仕事ができた大きな要因と言えます。

そして、郵政公社の本社、支社を初め多くのところから、小千谷局のみでも延べ六百二十一名からの業務応援をいただきました。小包は平常時、一日平均八十個です、地震後は平均二百八十五・六個、書留は平均百六十通が五百二十三・五通にふえました。ライトを照らしながらもその日のうちに被災者に届けることができたのも、迅速に応援体制を組めた現状の弾力的形態だからだと思っています。

全国の逓信病院からの応援もありがたかったです。精神的な怖さは体験をした人じゃないとわかりません。職員はもとより、地域の皆さんをも逓信病院は診療してくれました。

一方、同じ事業の民間宅配の対応は、十月二十五日月曜日に被災地エリアからの荷物発送を停止し、同一エリアへの全国からの荷受けを断るとの発表を行いました。その後、道路等の回復に応じて取り扱いエリアを拡大しましたが、最終的に宅急便の荷受け制限全面解除は十一月十日水曜日でした。郵便局と比べて十六日間取り扱いが停止をされました。

これらが、地震の際、対応したごく一部です。職員が一丸となって、自分が頑張ることで市民を勇気づけようと決意し、業務を遂行したのです。

お客様からは、「夜は車、昼は車庫の中での生活、そんな中でゆうパックは早く届き、その支援物資がとても役に立った」「地震直後は何も情報がこない。いろんな噂が飛び交いとても不安な毎日だった。そんな中でも郵便はやけに早く届く。勇気づけられた」「民間宅配は一週間も受付をしないのに郵便局は翌日から対応してくれた」「簡易保険の相談にもテキパキと対応してもらった」「避難所に居ても家は鍵が掛からない、貯金のことも相談にテキパキ対応してくれた」「避難先まで探して書留や郵便を配達してくれた」「私達は局員さんからの元気な声かけを毎日のパワーにしている」。これらの声が寄せられました。

職員のすべてが被災者ですが、自宅の片づけもままならない状況の中、職員一人一人が郵便局員としての誇りを持って頑張ったからです。

また、道路状況や住民の避難状況、独居老人、高齢者の安否等を配達時に確認し、把握し、対策本部に通報したことも大きな寄与です。郵便局は重要なライフラインの役割を果たしたと思っています。

今回の震災による経験から、地域の人に愛され、親しまれる郵便局、地域の役に立つ郵便局としてこれからも公社の中でより発展させることが大切と感じました。民営化されれば、会社の経営判断に任され、利潤追求は避けられず、今回のような地域に対するサービス提供はできないと思います。

郵便局は地域の中の中心です。三事業一体だからこそ、今回の災害に対し対応できたのです。田舎には二人局、三人局が多く、一人が三つの仕事をする中で効率性を保っています。したがって、四分社化はまず無理があり、現実的ではありません。地域のインフラを守るためにも、官でもない民でもない現行の公社形態でさらに発展、努力することが大切だと訴え、意見とします。

〔拍手〕

○中井座長

ありがとうございました。

次に、野村学君にお願いいたします。

○野村学君

私は、ただいま御紹介をいただきました魚沼市前守門村長の野村でございます。

日ごろ、郵政事業の各般にわたり格別の御尽力を賜り、感謝申し上げます。このたび、公述人として意見を述べさせていただくことを光栄に存じております。

さて、現在衆議院において審議されております郵政民営化法及び関連法案の制定について、私は長年、県下でも有数の豪雪地であり、また典型的な過疎、中山間地と言われてきた守門村の行政を預かってきた立場から、長い歴史の中でこの郵便局が地域に果たしてきた大きな役割とその実績を顧み、また、公的機関として村民が役場と同じように愛着、信頼を持って接し、幾多の恩恵を受けてきた郵便局でありますので、この郵政民営化の問題に私どもの地域の住民は非常に敏感になっておりますし、心配もいたしております。民営化になれば、民間企業と同様に当然収益を重視するようになる、採算のとれない山村地帯の郵便局は現在より規模が縮小され、またサービスが後退するのではないか、過疎地は統合され、なくなるのではないかと、大変深刻な、また不安な気持ちで見守っております。

これらの実態と、郵便局が地域に貢献してきた実績等を訴え、中山間地域、過疎地域にとって郵便局の存在は大変重要な位置づけがなされてきているということを申し上げていきたいと思います。

こうした意味で、現在審議されております法案には、もっと国の責任において施策しなければならない分野が多いと思いますので、十分審議を尽くしていただき、修正を行い、国民の大多数が支持できる形で成立を期してほしい、そういう立場で意見を述べさせていただきます。

郵政事業の歴史につきましては、御承知のように、記録によりますと、我が国の近代的郵便制度の誕生は、明治四年、前島密の創意工夫により、東京—大阪間を三日と六時間、郵便料金は全国一律、この世界においても冠たる日本の郵便制度を、明治四年という維新の混乱している黎明期にいち早く立ち上げ、しかも料金は全国一律にした。これは国のどこの地域に住んでいても平等ということでありますから、当時の国民は非常に驚きとともに歓喜したことと思いますし、また国民の国家意識も非常に高揚したと思います。私は、このように、維新当時の指導者は世界に目を置き、全国の統一、近代化のために、常に全体知に立って英断されてきたことに深く頭が下がります。

私どもの豪雪地帯山間地集落は、昭和五十年代の後半になって除雪道路がようやく整備されてきたというのが現実であります。それでも、大雪になりますと、除雪が間に合わず孤立することがあります。そのような中でも、郵便物は、村から応援の人夫を出しても努力をして届けてきました。除雪道路が整備されるまでは、郵便夫が峠の雪道つけでもありました。郵便屋さんが朝九時ごろ出発する時間に、ほかの地域に用のある集落の方々が集まって、一緒に雪の峠を越したのであります。いつも郵便夫を頼りにしておりました。

豪雪の状況を簡単に紹介いたしますと、今冬は、中越地震に追い打ちをかけて、十九年ぶりの豪雪でありました。守門村では役場の位置で計測しております。役場というのはどこの町村でも大体中心の平地にあるわけでございますが、そこの最高積雪が、ことしは非常に春雪が多くて、三月十五日、最高積雪は三メートル六十三でございました。消雪が五月六日であります。

ちなみに、この十九年前の昭和六十一年には最高積雪が、これは三月一日でございましたけれども、四メートル四十二であります。四メートル以上の積雪になりますと、すべての機能が失われる状況になるわけであります。もちろん道路除雪もなかなか大変でございますし、国道だけ最優先で除雪をいたします。早朝三時に一斉に除雪隊が出て除雪を始めるわけでありますが、どうしても辺地の道路までは短時間には除雪できません。また、四メートル以上になりますと、機械除雪したのが全部周囲に積み上げられますから、大体道路は七メートルぐらいの雪のかさになるわけでありますし、どこのうちでも屋根雪その他が一斉に降りますので、大変混乱してくるわけであります。そうした豪雪地帯の冬の雪との闘いというのは非常に大変であります。

それから次に、高齢社会、高齢者福祉の状況について申し上げます。

旧守門村の人口は今約五千人になっていますが、六十五歳以上の高齢者の比率は三五%強であります。現在であります。年々二%ぐらいずつ高くなってきております。したがって、合併した六つの町村には特別養護老人ホームがそれぞれに設置されております。これは、広域的にそれぞれ福祉協議会をつくりまして、計画的に、どこの町にことしはつくる、ことしはどこの村につくる、そういう形で整備をしてきたものであります。

また、ひとり暮らし老人家庭も非常に多くなってきておりますし、村の大半が老人だけの家族でもあります。これも郵便局員の方々から、近くに配達の折に声をかけていただいたり、住民と密接な対応をされてきております。

特に、高齢者の方々は、郵貯、保険、年金の支払いは大半の人が郵便局を利用しております。車に乗る人が少ないので、村の患者輸送バス等に乗ったり、歩いたり、冬場は本当に大変な状況であります。先般、六月十六日に用がありまして郵便局に参りましたが、お年寄りの方々が大勢で、私は用を足さずに帰りました。なぜこんなににぎわっているのだろうか。これは年金支払いの翌日だったからでありました。

高齢者の皆さんは長い歴史の中で郵便局と一体になった生活をしてきておりますので、車には乗れないし、郵便局と診療所が遠くなることが一番心配だと言っております。郵便局までこの村からなくなればもうここに住んではいられないと極端な発言をする人もあります。

また、こういった山地では診療所を維持していくことが非常に重要であります。村は非常に力を入れておりまして、診療所に対して患者バスを設置いたしまして、どこの地域からも二回ぐらい回る形をとらせてもらっておりますが、こういうのを利用するとかそういうことで、郵便局というのは本当に診療所、役場と同じように大変重要視しているわけであります。

また、私の村も含めまして、今ほどもお話がございましたように、この地域全体が中越大震災の大きな被害を受けた中心地でもあります。それぞれの町村の郵便局員も、余震の続く危険な中、役場職員とともに昼夜兼行で災害対策に当たっていただき、また村でも、地震発生当時、約三千人の方々が学校等の施設や車の中で避難生活に入りましたが、局員も村職員と一緒になって安全避難の指導に当たっていただきました。その活動記録集も発行され、その勇気ある姿が写されております。感激とともに感謝の念でいっぱいであります。

すべて市場原理で改革を進めるということに、地方は大変危機感を持っているわけであります。

我が国は、高度成長期が進んでおります昭和四十年代には、一億総中流時代と言われ、所得格差の少ない国になりました。しかし現在は、大都市を中心に成長を続け、過疎地帯は、誘致工場は撤退し、農林業は後退し、少子高齢化は進み、厳しい環境が続いているのが現状であります。過疎の農村部の所得は著しく低下していると考えております。

財政の厳しい時代に入りましても、最低限の文化生活を過疎地域と言われる地域にも保障していくというのが国のあり方ではないでしょうか。やはり、均衡ある発展を理念として、行政の光を公平に当てることが重要であると思っております。環境問題で山を守ることも、水資源の涵養や空気の浄化等多面的機能を持つという中山間地域の農業についても、地域で今幾ら努力してもやっていけない部分があるわけであります。こういうことについては、環境問題とか、やはり国全体の大きい問題点でございますので、国からいろいろの支援をすることが必要である、こんなふうに私は考えております。

郵政の民営化についても、過疎地で銀行等の金融機関のない地域、唯一の公的金融機関であった郵便局は、地域住民が最も頼りにしている機関でもあります。将来に向けて安定維持が可能になるよう修正を加え、国民の合意が得られる形で成立を期するように最善の御尽力をお願いしたいと思っております。

明治維新に制定した郵政法の精神が今日まで輝き続けてきたように、これから百三十四年後になって、すばらしい改革であったと高い評価を得られるように、議員各位の一層の御尽力をお願いし、意見陳述を終わります。

ありがとうございました。

○中井座長

ありがとうございました。

以上で三人の意見陳述者からの御意見の開陳は終わりました。

○中井座長

なお、伊藤陳述者の到着をお待ち申し上げますが、その間、委員各位からの質疑を行いたいと思います。

質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大野松茂君。

○大野(松)委員

座ったままで進めさせていただきます。

自由民主党の大野松茂でございます。

陳述人の皆様方には、貴重なお考えをお示しいただきまして、まことにありがとうございました。

殊に、新潟中越地震の大災害から八カ月が経過いたしておりますが、被災者の皆さんに心からのお見舞いと、そして早期復旧復興に当たりました関係皆様方の御苦労に対しまして、心から感謝を申し上げる次第でもございます。

初めに、佐藤陳述人からもお話がございました中越地震に関連してお伺いをいたしたいと思っております。

十月二十三日に震度七の激震に襲われて甚大な被害が発生いたしましたこと、ただいまもお聞きをいたしました。被災者の皆さんの恐怖感は、まさに想像を超えるものがあったろうと思っております。道路や鉄道、電気、ガス、そして水道、こうしたライフラインが各地で寸断をされて、住民の皆さんは恐らく絶望感さえお持ちになったんだろう、こうも思います。

郵便局の皆さんは、日ごろから、市町村行政と連携をいたしまして、さまざまな貢献活動をしていただいております。実は私も市長の経験者なんですが、その中で、貢献活動についても承知をいたしておりますし、感謝もいたしている立場でもございます。住民の安全を守る防災協定、子ども一一〇番、道路情報提供、あるいは土砂災害協定、ひまわりサービス、こうしたことが地域で郵便局の皆さんによって展開をされております。言うなれば、こうしたことの一つ一つが住民の皆さんとの厚い信頼関係を築いておられるんだ、こうも思っております。

このたびの地震に際しましても、ただいまお話をお伺いいたしましたように、郵便局の皆さんは、日ごろからの取り組みの経験を発揮されて対応されたんだろう、このようにも思うわけでございますが、現実には、例えば、一番頼りにもなることでもございますが、郵貯や簡保の非常扱い、こうしたことに対しても、恐らく多くの皆さん方に喜ばれて対応していただいたんだと思います。

今回のこうした大きな地震に遭遇されて、そこで得た郵便局ならではの教訓といいますか、何かお聞かせいただくことがございましたら、お願いいたします。

○佐藤康二君

貯金は、スペース号というのがすぐ参りまして、その場で扱いもありましたし、簡保に関しても、非常取り扱いということで、証書がなくてもお支払いをしたり、あるいは、大分死亡者が出たわけですけれども、新聞でのものを現認して急遽取り扱った、そういう取り扱いもしてきたところでございます。

私も貯保の外務員なんですけれども、やはり今回は、避難所生活が圧倒的に皆さん多いわけでございます。したがって、満期のお金ですとか貯金を、やはり現金を家庭に置くことが非常におっかないわけでございまして、そういう部分では、支払いを待ってくださいとか、局にもう少し保管をしておいてくださいとかというお客様が随分おられました。

私ども貯保の貯金の関係では、救援物資がかなり行き届きますと、そんなにお金が必要ないという状況が出てきますので、扱い量そのものがふえたという状況はないんですけれども、やはりこれからが、皆さん方が一番復興の中で大変お金が必要になってくるということで、これからそういう部分での対応が忙しくなってくるんだろうなというふうに思っています。

それとあわせて、救援物資も今、神戸のときと違いまして、非常に早いわけであります。したがって、できるならば、やはり被災をされた方は、電話が通じますと、書留というか現金を、見舞いをしてくれるのなら送っていただきたいという要望のもとに、そういう意味では現金書留の扱いが非常に多くなってくるというのがやはり特徴だったんじゃないかというふうに思っています。

○大野(松)委員

野村陳述人にもお聞かせいただきたいと思っておりますが、今お話にもありましたように、魚沼市の誕生の直前でもありまして、この災害は大変な御苦労が伴ったんだろうと思っております。

守門村の村長さんというお立場の中で、今郵便局とのかかわりもちょっとお話をいただいたところでございますが、日ごろから、郵便局とのいろいろな援助協定といいますか、支援協定といいますか、そういうものも既に結んでおられたんだろうと思いますけれども、そういう中で、行政が期待したとおり郵便局には動いていただけたのかどうか、ちょっとその点をお聞かせいただきます。

○野村学君

今ほどの件でございますけれども、率直に申し上げまして、私どもは郵便局と本当に一体になって、今までも災害の関係だとかそういうことについてもいろいろ協定等を結ばせていただいておりますし、また、年に二回ほど郵便局の幹部と村の幹部が懇談会を開きまして、いろいろな問題点をお互いに交換して、お互いに協力できるものとか、あるいはまた、郵便局の方で、講演会をやるとき、村がいろいろやるときに、講師を紹介してくれるとか、それに若干資金を出してくれるとか、そんな関係で、まさに村の行政と一体な形で今まで大変御尽力をいただいてきております。本当に感謝しております。

○大野(松)委員

郵便局もそうですし、役場も、ともに職員の皆さん自身が被災者であった、こういう状況の中で、迅速にしてまた果敢な対応をされたということだと思います。

郵便局は、よく言われることでございますが、地域とともにある郵便局、このように合い言葉に言われるわけでありますが、こうした緊急時にまさに信頼のネットワーク、安心のネットワークの機能を示されたこと、それがまたこの信頼の何よりのあかしであろうと思っております。それぞれのお取り組みに心から感謝を申し上げますと同時に、郵便局の存在を住民の皆さんに強く印象づけたもの、このように思っております。本当にありがとうございました。

郵便局そのものが、この百三十年という歴史の中で、地域住民とまさに一体として今日の歴史を重ねているわけでありますから、まさに、地方における郵便局のお取り組みというものは私どもも一層期待をするところでもございます。

こうして、郵政の事業というのは、行政、財政、金融、財政投融資、あるいは通信、物流、幅広く関係しております。それだからこそまた、民営化は改革の本丸中の本丸、こう小泉総理は叫ばれるのだ、こう思っております。

小泉総理が郵政改革に着目したのは一九八〇年代でありますから、郵政民営化について、二十年を超える長年にわたっての主張でもあります。以来、官から民へ、民でできることは民で、こういう方針のもとで、小泉総理は並々ならぬ熱意と情熱を持って取り組んできたもの、このように私たちは認識をしております。

しかし、先ほどもお話がございましたように、民営化につきましては、さまざまな疑問や不安、懸念をお持ちの方々がおられることもまた事実でございます。

実は、自由民主党におきましても、昨年の十月以降、総務部会、財政金融部会、国土交通部会の三部会から成る郵政合同部会を立ち上げまして、三十三回にわたって議論を進めました。また、総務部会と郵政政策小委員会が合同会議を持ちまして、これも十回を超える議論でございました。しかも、時には深夜に及ぶこともしばしばございまして、激しい議論を重ねてまいったところでもございます。この郵政民営化の特別委員会も、もう既に国鉄改革のときのたしか七十六時間を超えたものとお聞きをいたしております。

そこで、水間陳述人にお伺いをいたしたいと思っておりますが、過去の国鉄改革や電電公社の民営化は、なぜやらなければならないかという理由がだれの目にも明らかであったために、大多数の国民の支持のもとで民営化が行われたという経緯がございます。しかも郵政事業は、三事業とも現在までのところ、その経営は順調でありまして、黒字経営を続けております。郵政公社に移行して二年しかたっていないところではありますが、その上におきましても、総裁以下役職員の皆さんが一丸となって、目に見える経営改革を行ってきております。

だからといって、このままでよいのか、このままでいいとは私は思っておりません。人口減少社会など将来への課題も極めて多い、加えて、先進諸国の状況を見ましても、準備に相当の期間が必要とされて対応いたしております。ドイツでも、一九九〇年代に民営化の準備が始まりまして、完成するのは二〇〇八年の予定となっております。国民の関心が低いのになぜ民営化を急ぐのか、こういう声もありますが、私は、将来のために今求められる決断だ、こう思っております。

先ほども御披瀝をいただいたところでございますが、こうした考えの中で、水間陳述人のお考えをお聞かせいただければありがたいと思います。

○水間秀一君

私は、今のお話につきましては、なぜこの民営化が必要なのかということにつきまして、国民の間でまず十分な理解にまだ至っていないような気がいたしますということで、十分な理解を求めることが必要であるということは先ほどお話し申し上げました。

まさに、現実の郵政の仕事、郵政公社の仕事そのものを見れば、黒字化になったり、かつての国鉄のような時代とはやはり比較はできないと思います。しかし、私が先ほどお話し申し上げたように、このままの状況を我が国が続けていって果たしていいんだろうかということの素直な疑問からスタートしております。すなわち、資金の流れをやはり変えていきたいということからの主張なわけです。

先ほどドイツのお話が出ました。ドイツでは東西のドイツの融合とか統合という話があって、東側の方にたくさんの郵便局があったとか、いわゆる統合によって郵便局の数も減ったというふうな事実もあろうかと思いますけれども、あれは諸外国の一つの例としては参考にはなろうかと思いますけれども、日本の国の場合には、先ほど来お話がありますように、地域に密着したインフラストラクチャーとしての郵便局のあり方ということは、十分に私もやはり評価すべきだろうと思います。

しかし、この業務をなぜ官でやらなければいけないのかというふうな素直な疑問も、一つには私自身は持っておるわけであります。今の仕事を、官でなくて民でもできるんじゃないかなというふうな立場に一つは立っております。

ちょっと先ほどのお話に戻りますけれども、郵便局の今回の民営化の必要性というのは、目に見えないがゆえに国民の理解をいまいちまだ十分に得られないという現実を、やはり私どもとしても直視したいし、その辺、理解を進めていく必要があるというふうに考えております。

○大野(松)委員

いわゆる民業圧迫ということなんですが、引き続きお聞かせいただきたいと思います。

民営化には大事な要件として経営の自由度ということがあります。一方で、巨大な国営の金融機関を民営化いたしますれば民業圧迫になるのではないかという懸念がございます。経営の自由度と同時に、民間とのイコールフッティングのバランスをとって、そして民業圧迫にならないようにすべきである、こういう声も強く出ております。このことについてはどうお考えでしょうか。

○水間秀一君

ただいまの点につきましても、例えば民営化後の会社に対しても経営の自由度を与えるべきであるという御主張は、私はそうすべきだというふうに思います。

そうであればこそ、私、先ほどちょっとお話し申し上げましたが、郵便局さんは地域でのインフラの一つでございまして、地域住民の皆様といろいろな生活のステージごとに非常に密着したお取引を継続されてきておられるということだと思います。したがって、先ほどの震災のときのようないろいろな対応ができた。ということであると、そこにはいろいろな商売のチャンスがたくさんあるはずです。そのチャンスが、今までは官でやっていたのである程度規制がされていたわけですから、そこを自由化、規制を外すことによって自由度を認めるということにすべきだと思います。

しかし一方で、民間側からすれば、やはりそこには競争の条件というものをイコールにしておくべきだということでございますので、先ほどの、官の関与をできるだけ少なくすることによりそれを達成し、そして、新しい郵政についても、その自由度もあわせて達成するということでいいのではないかと考えます。

○大野(松)委員

今のお話にもあったんですが、膨大な郵貯・簡保資金、官のお金が民のお金になるということです。

郵貯は世界一の金融機関でありまして、日本の四大メガバンクの合計よりも多くの資金量を持っております。また、簡保につきましても、契約額は日本最大の生保会社の三倍の規模がある、こう言われているわけであります。郵政民営化によって、それが民間のお金になる道が開けることによって、日本の経済ももっと元気になる、こうも言われております。

本当に資金の流れが官から民に流れることができるのかという疑問の声もまた一方では聞かれるわけなんですが、現実に、地方経済の活性化、この上で、資金の流れはどうあったらよいのか。また、こうした資金の流れをどのように期待されているのか。その点について、お考えをお聞かせいただけますか。

○水間秀一君

ただいまのお話につきましては、これは、現実的には非常にいろいろなファクターを考えていかなければならないと思います。私自身、今ここですぐアイデアは何かというふうに御質問されても、ちょっと適当なお答えが見つかりません。

しかし、一つだけ私が申し上げたいのは、地域で集められた郵貯の資金、これがやはり地域で使われることが大事だろうと思っておりまして、そのための還流の方法をいろいろとこれから考えていかねばならない。それは、例えばで言えば、郵貯で集まった資金が、一般の民間銀行との協調融資とか、そういうふうな形で回ることも一つはありましょうが、しかし今、現実、正しい回答は何かとお尋ねになられましても、私としては、残念ながらお答えを持っておりません。申しわけありません。

○大野(松)委員

地方にどういう活力をそれで呼び戻すかということも大事なテーマだと私は思っております。

野村陳述人にもちょっとお尋ねしたいんですが、従来、市町村では、公共施設の建設に当たりまして、地方公共団体の郵貯資金、簡保資金貸し付け、こういう制度がありまして、それぞれの市町村の行政の中では大きな財源的な裏づけを持っておったわけでありますが、このことについては、野村陳述人はどういう思いをお持ちですか。

○野村学君

私どもの学校建築、それから健康センターの建設、そういうときに郵貯の資金を活用させていただきました。そうすることによって、またそこの施設の人たちが、郵便局といいますか、またそのありがたさといいますか、そういう形の中で本当に効率的に利用させていただきまして、感謝しております。

○大野(松)委員

時間がなくなったんですが、それぞれの皆さん方のお立場から御発言いただきました。私はやはり、今日までの議論の中から、国民の皆さん方の御理解をさらに進めて、この改革を進めていくべし、こう思っているわけであります。

佐藤陳述人、今まで公社の中でもさまざまな改革が進んでいるわけなんですが、郵便局の現場で、民営化を進めていくということを、あえて今、現場で、民営化というものに対する職場の皆さんの不安といいますか、それは何なんですか。率直にお聞かせいただきたいと思います。

○佐藤康二君

私自身が考えることは、今、やはり公社になって、四年間まずやってみるということで一生懸命努力をみんなでしてきているわけであります。その結果がまだ中途なかで、急にこういう形で出てきたこと自体が、まさに、一職員として全くわからないということが一番大きい部分だろうというふうに私自身は思っております。

○大野(松)委員

改革に伴うさまざまな痛みというもの、これはどんな改革を進めていく上でもやはり乗り越えなければならないことであろうというふうに思っております。

率直に陳述人の皆さん方から御意見をいただきましたことをさらに大事にしながら、この法案成立に向けて私どもも努力してまいります。ありがとうございました。

○中井座長

次に、石井啓一君。

○石井(啓)委員

公明党の石井啓一でございます。座らせていただいて質問させていただきます。

まず、陳述人の皆様には、きょうは、お忙しいところ、また大変な雨の中お越しをいただきまして、私からも感謝申し上げたいと存じます。

また、新潟県の皆様は、昨年、豪雨災害あるいは中越地震で大変な災害を受けられました。心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧復興をお祈り申し上げたいと存じます。

先ほど、この委員会が始まる前に、お昼の時間に川上副知事さんがごあいさつにお見えになって、この上越市というのは郵便の父である前島密翁の生誕地であるということを教えていただきまして、私は知らなかったんですけれども、きょうこの場で地方公聴会をやっている、大変えにしがあるなというふうに感じた次第でございます。

まず、野村陳述人にお伺いをいたしたいと思います。

幾つか御心配の点をおっしゃっていただきました。民営化になると、採算のとれない郵便局が規模を縮小するのではないか、サービスが低下するのではないか、統廃合をするのではないかという心配があると。また、高齢者の皆さんが、これまで郵便局と一体となっていた生活を送っていらっしゃいましたから、郵便局と診療所が遠くなることが一番心配だという、まさに生活に根差された御心配をお伺いさせていただいたと思っております。

そこで、法案を作成する経過の中で、いわゆる過疎地における郵便局をいかに維持するかということで、さまざまに検討されておりまして、この法案の中でも幾つかの工夫がなされておりますので、その点についての御評価を伺いたいと思います。

まず、郵便局の設置の基準をどうするかという点でございますが、法案では、「あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならない。」というふうに規定をしておりまして、具体的には総務省令でこれを定めるというふうになっております。

政府も総務省令の案を国会に提出されまして、どういう案かといいますと、郵便局の設置基準として、「会社は、過疎地については、法の施行の際現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として次に掲げる基準により郵便局を設置するものとする。」ということで、この法律を施行する際、現実に存在する郵便局のネットワークの水準は維持します、特に過疎地においては。これを総務省令で明示するということをまずされております。

したがって、これがきちんと守られれば、まず、この法律を実際に施行するときに存在する郵便局はそのままその水準は維持される、設置基準として維持されるということになろうかと思います。

さらに、サービスということで、特に貯金、保険の金融サービスがどうなるかということが一番御心配のことかと思いますけれども、これにつきましても、法律あるいは政府・与党合意の中で幾つかの対応がなされております。

一つは、二〇〇七年に民営化がスタートをいたしまして、二〇一七年から完全民営化するわけですが、その十年間は移行期間というふうに言っておりますけれども、まず、民営化が始まるときに四分社化するわけですが、郵便貯金会社、郵便保険会社に対してはみなし免許を与える、まだ完全な民間の銀行、保険会社にはなっておりませんので、みなし免許を与える。そのみなし免許の条件として、郵便局との安定的な代理店契約を結ぶということを条件にする。

当初は、移行期間十年間ということだったようですけれども、その後、移行期間十年間を超えて郵便貯金会社と郵便保険会社が窓口会社と安定的な代理店契約を結ぶということをもってまずサービスの維持を図ろう、さらには、民営化が始まりまして、仮に、採算性の面から貯金とか保険サービスの維持が困難になる場合には、社会・地域貢献基金から郵便局の会社が資金交付を受けて、これによって過疎地等の採算性の悪い郵便局における金融サービスの提供を確保するようにしていくということも工夫されております。

この基金の規模も、法律上は一兆円積み立てるというふうに義務づけをしておりまして、これは政府・与党の合意では二兆円まで積み立てることが可能であるということをもちまして、金融サービスも維持していこう、こういう工夫をさせていただいているところでございます。

したがいまして、こういうことがきちんと実行されれば、先ほど野村陳述人が申し上げたような御心配はかなりの分解消されるのではないかというふうに思っておりますけれども、この点、いかがでございましょうか。

○野村学君

今ほど御説明いただいたように、私どもも、今、法律的な中で、そのことは一応理解しております。理解しておりますが、現状を考えた場合に、例えば、先ほど冬の状況を若干お話し申し上げましたが、本当に効率の悪いところを、遠い地域までそういうものを本当に運んでくれるか、そういう、だれが考えても本当に大変な効率の悪いところまで郵便関係が配らなければならない、そういうようなことが、やはり民間になった場合には、効率性がどうしても出てきて、数少ないところまで、遠いところまでというようなのができなければ、一日ぐらい置くとか、端的な例を挙げれば、そういうことだと思います。

利益を追求していく形の中では、法律で幾ら攻めても、民間は競争でやはり経営をしっかりとやっていかなければならないわけでありますから、協定だとかそういうこと、本当に大事なことでございますけれども、基本的には、私は、そういった過疎地域にすべて残ってもらいたいとか、そういうことでなくて、やはり窓口的、そして金融関係が本当に安定して利用ができる、そういう規模のものを全部なくさないで残してもらいたいというのが一般の人たちの気持ちだと思いますし、またそこへ住む人たちは、自分たちの効率性が大変悪いということで、やはり民間になればどうしても郵便局は撤退するというような、そういう心配が一番大きいわけでございます。

ですから、今の政府のお考えの、そういうことがきちんと本当に長い期間にわたって実行していただければ、これは全く不安が解けるわけでございますので、いいわけでございますので、ぜひそういう精神をきちんと私どもはお願いしたいということと、本当に過疎地域は大変広い地域でございますので、そういう中で高齢化が進んで、そこにぽつんぽつんと行かなければならないことは、だれが考えても非常に非効率でございますので、そういう心配が私どもにある、こういうことでございます。

○石井(啓)委員

ありがとうございます。

まず、郵便につきましては、民営化しても、いわゆる全国津々浦々郵便を届けるという義務づけを郵便事業会社に引き続き課しておりますので、その点についてはどんなところでもこれはやるということは間違いございませんので、その点については御安心をいただきたいと思います。

それから、過疎地域でも金融関係のサービスを引き続き維持してほしいということでございました。

先ほど御説明申し上げましたように、いろいろな工夫がなされておりますので、それをしっかりとやるということが重要かと思います。野村陳述人がおっしゃったような、いろいろな御心配がまだまだあるということも私ども踏まえて、御心配が解消されるように、いろいろな場面でやはり説明をしていかなければいけないなというふうに改めて思った次第でございます。

続いて、佐藤陳述人にお伺いをいたしたいと思います。

昨年の中越地震の後、御自身も被災者であるにもかかわりませず、御自宅の後片づけも後回しにされて、郵便局の業務に従事することが地域の方に役立つということで、本当に献身的におやりになっていたということを伺いまして、本当に私どもも感謝申し上げますし、また感動いたしたところでございます。

特に、民間の宅配便が被災エリアで配達を中止する一方で、郵便局がすぐに配達を再開される、窓口業務も再開されるという形で、本当に地域の皆さんに役立ったということをお聞きしまして、改めて本当に郵政公社の皆さんが頑張っていただいたなということをお聞きした次第でございます。

ところで、今も申し上げましたとおり、民営化法案の中でも、郵便事業会社につきましては、引き続きいわゆるユニバーサルサービスを義務づけておる、全国津々浦々郵便を届けるというサービスを義務づけておるということから、貯金会社、保険会社については、将来的には完全に株式を処分して完全民営化をするという一方で、郵便事業会社と郵便窓口会社につきましては、将来とも政府の関与が残る特殊会社という形での民営化になっております。

具体的に申し上げますと、郵便事業会社、郵便窓口会社は持ち株会社の一〇〇%子会社、その持ち株会社の株式については処分をしますけれども、将来とも政府は三分の一の保有義務をかけているということになりますから、将来的にも政府の関与は残るという形になるわけでございます。

こういった形で、特殊会社という形での民営化となりますけれども、そこでお伺いしたいのは、こういう形態での民営化であれば、先ほど陳述をしていただいたような地域における公共サービス、地域の方にお役に立てるようなサービスも引き続きやっていただけるのではないかなという期待があるわけでございますけれども、その点、佐藤陳述人、いかがでございましょうか。

○佐藤康二君

そういう会社が最終的にどういう形になるのかというのは、私は余りにも高度過ぎてわからないんですけれども、やはり今私らが考えているのは、特定局は今三事業一緒にやっているわけであります。午前中に郵便配達をし、午後から貯金、保険の仕事をやっているわけであります。ですから、私は、その三事業を一緒にすることがやはりユニバーサルサービスを維持し、地域の人に信頼をされることになっているんじゃないかというふうに思っているわけであります。

ですから、会社がそういうふうに、確かに政府が保証するんだかもしれないですけれども、現状、こういう形で分割をされるということは、やはり私はサービスの低下は免れないんだろうなというふうに思っています。

○石井(啓)委員

ありがとうございます。

ここのところは、三事業一体であることが地域の方の信頼を得ているということは、確かにそうかと思います。ただ、今回、四分社化したといたしましても、窓口会社としては、貯金あるいは保険のサービスも代理店あるいは保険募集人という形で委託をされるわけでございますね。したがって、住民の皆さん、国民の皆様に対しては引き続き、郵便のサービスも貯金のサービスもあるいは保険のサービスも、郵便局で一体となってこのサービスが提供されるという形は現状とは変わらない、恐らく変わらないということになると思います。

ただ、心配なのは、先ほど野村陳述人がおっしゃったような、いつまで、将来とも貯金サービスや保険サービスが過疎地でも本当に維持されるのかどうか、ここが最大の御心配の点かと思いますので、それについては、先ほど申し上げたようなさまざまな工夫をする中で、過疎地の郵便局においても金融サービスが維持されるような形でしっかりと、法律が成立したとしても、私どももここはきちんと見守っていかなければいけないというふうに考えております。

では、水間陳述人、恐縮であります、ありがとうございます。

水間陳述人のお話の中で、官から民への資金の流れ、これが変わるということが大きなこの郵政改革の意義だということで御指摘いただきまして、私も全くそのとおりだというふうに思っております。なおかつ、改革の原動力は国民の正確な理解だという御指摘も本当にそのとおりだというふうに私も思っております。なかなか、郵政民営化、幅広いテーマを抱えておりますし、私も有権者の皆様とお話をしても、なぜ民営化が必要なんだということがまだ十分理解されていないということは私も感じます。

特に、資金の流れというのは、おっしゃるように、財政投融資というのはなかなか説明するのが難しゅうございますから、そこの資金の流れを理解していただくというのは簡単なことではないと思いますけれども、簡単に言えば、今まで郵便貯金あるいは簡易保険という形で国民の皆様から集めたお金がほとんど官の分野に投資していた、それが民間の分野にもお金が流れるようにするんですよというふうに説明をしますと、初めて、ああ、そうなんですかというふうに御納得いただく方もいらっしゃいまして、そういった面でのより丁寧な説明というのは私も本当に必要だというふうに思っております。

ところで、お聞きしたいのは民業圧迫の点なんですけれども、この点については、御心配しなきゃいけないというところと、いや、そんなに心配しなくていいと、両面あろうかと思いますので、両面の御質問をしたいと思います。

まず、心配なんだという面での御質問なんですが、水間陳述人、第四銀行にお勤めというふうに伺っていますので、地域金融機関の実情はよく御承知かと思います。特に、巨大な規模の郵便貯金会社が完全民営化されると、地域金融機関との競争ということでは大変厳しいということが容易に想像されるわけでありますけれども、その点、いかがかということ。それから、先ほどお話の中で、地域で集めた資金を地域に還元するということがやはり必要なんじゃないかと。実は、国会で参考人で加藤寛先生をお呼びしたときに同じことを加藤先生がおっしゃっておりまして、地域で集めたお金を地域で還元するためにも、将来的には郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社は地域分割が必要なんだというふうな御指摘もございました。この二点、まずお伺いしたいと思います。

○水間秀一君

まず最初の、地域金融機関との競争の激化ということにつきましてお答えします。

間違いなくやはり競争の激化は起きるものと思います。これは、まずもって、現在の地域の金融の構造といいますかメカニズムというのを見ると、資金の需要サイド、つまり企業あるいは個人という需要サイドと、それから資金を供給する金融機関、いわゆる供給側と需要側のバランスが今崩れている。

先ほどちょっとお話ししましたけれども、昔であれば、昔という言い方は正しくないかもしれませんが、資金の需要が結構強いときには金融機関は割と簡単に融資ができました。しかし、今、先ほどお話ししたように、キャッシュフローの範囲の中でしか設備投資をしなかったりするような世界では、需要そのものが非常に少なくなってきているわけです。したがって、金融機関の貸し出しのボリュームというのはなかなか伸びていないというのは、皆様御案内のとおりだと思います。これは全国的にもそうですし、地域でも同じですね。

個人の分野におきましても、今、金融機関は個人を結構ターゲットにしていろいろな融資戦略を練っていますけれども、そこには逆に今度競争が、供給側の方の事情でいろいろな銀行がそこへまた貸し出しにいこうとするわけですから、そこでもやはり需給のバランスが崩れているわけですね。

そういう構造が、これは新潟だけではなくて全国的にあろうかと思いますけれども、そういったところに新しい金融機関が登場して、イコールフッティングだとはいいながら参入してくるということは、これはやはり大変な競争の激化につながるんだろうと思うわけでございます。

しかし、私も先ほどちょっとお話し申し上げましたが、例えば、郵便局さんがこれまで地域の皆様といろいろなお取引をやっておられて、いろいろな生活のサイクルも大変よく皆さん存じ上げているんじゃないかと思うんです。そういったところで、資金の需要発掘に対しては非常にたけていらっしゃるかもしれない、あるいは、今までのような既存の融資メニューではなくて、新しい融資商品も開発できるかもしれないということで、むしろ、競争は厳しくなるけれども、また新しいビジネスチャンスが発掘されてくることもあると思いますので、心配だけれどもやはりそこはやっていくべきではないかなというふうに思うわけでございます。これが最初のお答えでございます。

それから、地域で集めた資金を地域で使えるように地域分割してはいかがかというお話は、私はちょっと地域分割というところまで頭がまだ回りません。イメージとしては、やはり大事な話でございまして、地域の資金の循環が、その地域の中でぐるぐる回ることによって活性化するということは自明の理なんですけれども、そこに至るまでもう少しやはりステップが必要なのかなという気がしておりまして、とりあえずは今の民営化をまず推し進めていって、そして、そこである程度形が見えた段階で、分割会社なりをまた考えていくことの方が現実的ではないかなというふうに思っております。

以上です。

○石井(啓)委員

それでは、最後の質問、もう一度水間陳述人にお伺いしますが、今の民業圧迫という面で、そんなに心配要らないんじゃないかという、今度は逆の面での御質問なんです。

実は、政府の方で骨格経営試算というのをやっておりまして、郵便貯金銀行で申し上げますと、民営化開始時点で大体二百二十兆ぐらいの資産だろう、それが十年間で少しずつ減りまして、二〇一七年、完全民営化時点では百四十兆円ぐらいに減るだろうというふうに予想されています。その百四十兆円のうち、約四分の一の三十五兆円をリスク資産の方に回す。リスク資産というのは、貸し付けだけではなくて、資産担保証券ですとかシンジケートローンだとか、あるいは株式ですとか、いろいろな形かと思います。

この三十五兆円という規模は結構大きな規模ですから、私も、これは本当に民間の銀行の融資先を奪うようなことにならないのかということで質問しましたところ、二〇一七年、十二年先には、日本のGDPが現在の五百兆から大体七百兆から八百兆ぐらいに広がっているということがまず想定にあると。その上で、今確かに企業はキャッシュフローの中で投資をしていますけれども、そういう大きな経済になってくれば、大分金融状況も変わって資金需要も相当出てくるであろう、であれば、民間の貸出先も奪わずに、郵便貯金銀行がリスク資産を持つことも十分可能だ、こういう答弁がございました。

確かに、十数年先どういう状況になっているかわかりませんけれども、今のような金融状況がこれから十年も続くということは、逆に日本経済にとっては大変なことでありまして、ぜひそういうふうに好転をしてほしいなとは思いますけれども、その点、水間陳述人、いかがでございましょうか。

○水間秀一君

今のお話にもございましたように、十年先を見ることは非常に難しくて、私自身も、銀行のまさに経営者ではないわけなので、ちょっと何とも申し上げられませんけれども、三十五兆円規模のリスク資産がふえてくるということは、やはり大変なボリュームであることは間違いないと思います。

では、どういうメニューでそれを構成するのかということは、非常に議論がまた出てくる問題だと思います。民営化したから、さっきの経営の自由度ということを追求しなければならないということからすれば、その経営者が決めていくべきことなのかもしれませんが、僕がちょっと心配なのは、果たしてそういうことをやっていける人材がそろっているのかということが非常に心配です。

つまり、個人の分野については、生活者、郵便局を御利用される方々のいろいろな実情は御存じだろうと思いますけれども、例えば企業ファイナンスとかということになってくると、ちょっと話は別だろうと思いますので、経済の規模の拡大も果たしてあるかなということも疑問ですし、今のお話につきましては、必ずしもそう絵にかいたようにはならないんじゃないかなというのが私個人の考え方でございます。

以上でございます。

○石井(啓)委員

時間が参りましたので、以上で終わります。

○中井座長

次に、山花郁夫君。

○山花委員

民主党・無所属クラブの山花郁夫でございます。

きょうは、お三方の意見陳述人の方、大変貴重な意見をありがとうございました。

私は、今の政府提出の郵政民営化関連法案については反対の立場であります。ただ、五十年後、百年後まで今の経営形態でいいのかどうかということは全くわかりませんが、少なくとも郵政公社をつくってスタートさせたときには、とりあえず四年間やってみようじゃないか、四年間やってみて、中期経営計画というのを立ててもらって、それを報告していただいて、その上で、もし問題点などがあれば、経営形態も含めてということになるのかもしれません、中身についてはわかりませんけれども、その時点で議論をするということだったと思っていたんですけれども、今回こういう形で提出をされているということについては、私も余りよく理解ができないところでございます。

お三方それぞれに意見を伺いたいんですけれども、もともと、中央省庁等改革基本法の三十三条の一項の六号で、公社をつくるという措置によって「民営化等の見直しは行わない」、こういう条文が入っておりました。先ほど、佐藤さんも、恐らくそれに関連するのかなという御意見がありましたけれども、今回はその基本法の条項はそのままにして提出をされているわけです。

法制上のことについての意見を求めているわけではございませんで、「民営化等の見直しは行わない」、結構これは当時も報道もされておりましたし、有名な話のような気がしますし、その後郵政大臣等がそういった発言をされていたということについて、当時あるいは今現在どのように受けとめられているかということについて、お三方それぞれ御意見をお聞かせいただきたいと思います。

○水間秀一君

私は、今のお話のいわゆる郵政公社をつくって四年間見てみようではないかということについては、残念ながら、済みません、そういう十分な理解をちょっと余りしておりませんでした。

しかし、では今なぜなのかというか、唐突な感じがするということについては、私なりの考え方を申し上げますと、今回、二〇〇七年四月にスタートして、移行期間が十年間という期間が設定されています、二〇一七年でしたか。それを考えたとき、非常に長いなという感じを、実は正直言って持っています。つまり、財政事情の悪化ということを考えたり、我が国のいろいろな構造改革全般の見直しをしていく中で、十年間というスパンはちょっと長過ぎるという感じがしておりますので、そういう意味では、唐突というよりも、逆に申しますと、やはり今手をつけなければならないんだろうかなというふうな感じを持っております。

○佐藤康二君

私も、確かに公社になるときにこのことをずっと聞いてきました。したがって、私らは、やはり四年間精いっぱい黒字に頑張らなきゃならぬということで、それも特に短期間でやろうということで、二年間のうちに頑張ってきた経緯があります。それは、それなりに職場は本当につらく厳しい状況で頑張ってきたわけであります。まず、そのことはわかっていただきたいというふうに思っています。

それで、私は、実は最初の原稿を書いたときに、この部分についてかなり辛らつに書いたのでやめたんですけれども、これは法律ですよね、決まっていることだと思うんです、はっきり言わせてもらうと。それを何ら改正もない中で出してきているわけですから、私は、法を犯しているのじゃないかというふうに自分なりに理解しています。

私らの職場では、今、コンプライアンスですとか個人情報ですとか、これは非常に厳しいです。これを破ったら処分ですよ。では、どうして皆さん方は処分にならないんですか。申しわけないですけれども、生意気なことを言って悪いんですけれども、私はそう思います。

特に、私も子育てをしてきたときに、子供には、法を守りなさいと、ちゃんとしたそういうことを私は教えてきたつもりでいます。ですから、そういうことからいうと、ちょっとそこのところは、私は非常に解せないでいる一人です。

○野村学君

私は、山の中の行政を預かってきた、そういう立場で、いろいろの面で、改正だとかそういう中で、やはり国も地方も財源が少なくなってきておるから、わかりますけれども、すべての改革が辺地にしわ寄せされてきているというような感じを全体に受けております。

したがいまして、日本郵政公社になる時点でもやはり不安を持っておりましたし、また、村民もそのように不安を持っておりました。しかし、そう変化がなく、しかも今までなかったサービスが出てきたというようなことで、また住民が大変安心しているわけでありますが、今度は本当に民営化になると、繰り返して申し上げますけれども、やはり地形条件や何かが大変な状況の中でありますから、郵便の配達やそういうものだってそうだし、特に金融関係なんというのは、民間であればやはり顧客の大勢いる地域に、利益性からいって、効率性からいって、ウエートが移るわけでありますから、どうしても最終的には切り捨てられるのではないか、こういう不安が常にあります。

そういうことで、全体からして、新しい時代には、金融関係やそういうものについても当然市場原理を取り入れた形の中で、しかも民がやれるのは、そしてほかに影響がないのは、やはり新しい時代に沿ってやるということは私は必要だと思いますけれども、それと一緒になって、今の改革を、私ども、被害妄想かもわかりませんけれども、何か地方にしわ寄せがすべて来ているという感じを受けますので、民営化が本当に実施されれば、またもそういう不安が出てきた、こういう感じで受けとめているわけであります。

したがいまして、先ほどいろいろ御説明もいただきましたので、そういう不安のことが、きちんと残って、しかも将来につながっていくということであれば、これは納得ができると思いますし、またそれについても、私はきちんと皆さんにわかるように、わかりやすく国民に知らしめるような努力をきちんとやっていただいてお願いしたい、こんなふうに考えております。

○山花委員

水間さんにお伺いしたいんですけれども、今回、政府から出されているこの民営化法なんですが、郵便局などを株式会社化するに当たって、特に外資であるからだめだというような仕組みにはなっていないわけです。

私も外国資本がすべていけないと言うつもりは全くありませんけれども、ただ、特に金融なんかの世界では、外資の会社というのはなかなかシビアなことをされるのかなという印象を非常に持っているんです。お金の流れを変えるということ一つとっても、余り楽観論というか、例えば地方で集めたお金を地方でやろうじゃないかといっても、シビアな株主だったら、そんなことしないでもっともうかるところに投入すればいいではないかという話が優先するような気がいたしますし、何といっても、極めて一般論からすれば、企業というのはやはり株主利益に奉仕するというのは大変重要な価値だと思いますから、そういった視点からいたしますと、外資から侵食されていくリスク、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

○水間秀一君

ただいまの御質問は、郵便会社に外資が入ってくる可能性をどう考えるかということでございましょうか。そのように考えた場合は、これは私の個人的な考えでございますけれども、郵便事業というものはやはり国の基幹事業であるというふうに、国の基幹事業であるとは、では何で官から民へなのだという、ちょっと矛盾しますけれども、やはりこれは日本国にとって大事な仕事であると思いますので、外資が入ってくることにつきましては、私は否定的な見解を持っております。

外資が入ってくれば、すべて合理的に判断をする、それこそネットワークを採算の合わないところは排除しというふうなことがまかり通るかどうかはわからないわけでございますが、やはり重要な仕事である、重要な業務である、重要なインフラであるというふうに考えるとすれば、これはやはり日本の国の中でやっていくべきものだろうと思います。

○山花委員

もう一つあるんですけれども、民間との競争条件を同一にすべきであるという御意見をおっしゃっておられるんですけれども、私は、郵便局などが集めたお金の流れをもうちょっと多様にすべきではないかというのは、それは大いにあってしかるべきだと思いますが、そのことが直ちに経営形態の話に結びついてしまうというのはちょっと理解がしがたいところがありまして、例えばバブル経済のときに郵便のお金が民のお金だったらどんなことになっていたかと思うと、それは恐ろしくてしようがないという気がします。

つまり、やはりある程度すみ分けがされているということはそれなりに意義があるのではないかなと思うんですけれども、もし本当に民間との間の競争条件を全く同一にということで考えるのであれば、過疎地などに郵便局の設置などを義務づけるという議論は、私は、おかしなことではないかと思いますし、逆に同一にするということであれば、銀行なども過疎地にも出店を義務づけるということにならないと一貫しないのではないかと思うんです。

今、政府案は、ある局面では、いや、過疎地でもこういうふうにしますから大丈夫ですよという話があるんですけれども、そのことと、競争条件は同一にすべきだというのは、そこまでの御意見なんでしょうか。それとも、やはり一定程度郵便局については違った役割を果たしてもらった方がいい、そういう御意見なんでしょうか。いかがでしょうか。

○水間秀一君

いわゆる競争条件の同一化を図らねばならないということについては、一つには、政府関与がなくなること、それからもう一つは、民営化になった後、税金の負担とか、そういったものが当然にして新しい会社形態から出てくること、税金の支払いが起きなければならないというふうなことで考えております。

そして、後の過疎地への出店との関連で申しますと、確かに、合理的に考えたら、いわゆる市場原理という言葉が正しいかどうかはよく存じませんけれども、過疎地に義務づけをするということは余り合理的ではないかもしれません。しかし、いわゆるインフラとしての存在意義ということを考えれば、先ほどのお話があるように、やはりその村、町にはなくてはならない存在であるということがまず重要であって、そこから先に、お取引先がいらっしゃるわけですから、その方々のニーズにおこたえしなきゃならぬということからすれば、それは重要なことである、なければならない。

しかし、反面、では話をちょっと視点を変えまして、都心部へ行きますと、新潟なんかもそうですけれども、郵便局があちこちにたくさんありますね。百メーター、二百メーターぐらい行く中に郵便局が一つ、二つあったり、たくさんありますけれども、あれは合理的に考えるとちょっと過剰ではないかなというふうに思います、合理的かどうかはあれですけれども。

つまり、ある部分は非常に集中、いっぱい存在していて、さっきのお話にある、過疎地で必要なところは、そこはもうからないからやめるということであってはこれは意味がないわけで、いわゆるネットワーク会社として存在していくのであれば、当然過疎地で赤字になることだってあるだろうと思います。しかし、それをやることによって、全国あまねくユニバーサルサービスを提供しているんだということが担保されるわけだと思いますから、そういう視点で考える必要がある。

つまり、過疎地での展開はそれなりに必要であると私は思いますし、一方で、都心部とか集中している部分については、やはり何らかの経営的な判断でもって整理整とんしていくということもまたあわせて必要があるんじゃないかなというふうに思います。

○山花委員

今のお話に関連して、またお三方にお伺いしたいんですけれども、ただ、収支を見てみると、都市部は結構集中しているじゃないかという今の御意見だったんですけれども、集中していても、割とそういうところというのは黒字なんですよね。割と近くにあるんだけれども両方の局とも黒字で、むしろちょっと離れるとやはり赤字だったりするという状況がありますから、ちょっと今の御意見については私は必ずしもどうかなと思っているんです。

その上で、今回、民営化した上で、新しい会社が住宅リフォームのあっせんをしたりだとか、あるいはコンビニエンスストアで二百億ぐらい稼ぐんだとか、こんなような話があるんですけれども、大体郵便局の近くにはコンビニエンスストアがあったりしますし、佐藤さんに、本当にそんなことができるとお考えでしょうか。現地の立場から御意見をいただきたいと思います。

○佐藤康二君

私は、コンビニがやれるところは、それで採算がとれる部分はやっていってもいいと思っています。

ただ、私どもみたいに過疎に来た場合は、先ほど申し上げましたように、やはりお年寄りたちの憩いの場になっていたり、いろいろあるわけですよね。あるいは、もっと考えるならば、医療といいますか、これから老人がふえていくわけでありますから、そういう施設との融合性というのだって当然考えていっていいわけです。それは、自治体と協力をしてやっていけばまたできることだろうというふうに思っています。

ですから、今のままの状況でも、そういう意味では、考えていけば、コンビニもありますし、そういう状況で幾らでも仕事の幅は広げていけるというふうに私は思っています。

○山花委員

野村さんは首長経験者だということもございますけれども、そういった地域で、郵便局でコンビニエンスストアをやってほしいというような住民の意識というのは感じますでしょうか。いかがでしょうか。

○野村学君

私どもの地域は、高齢化したり人口が減ってきておりますから、コンビニ自体がないわけであります。したがって、そういうのを郵便局がやるとしても、それこそ経営とかそういうことは全くできないわけでありますから、そういう意味では、私は、私どもの地域のところでもってコンビニサービスとかそういうことは必要ないというふうに考えておりますし、またできない、こう思っております。

○山花委員

水間さんにお伺いしたいんですけれども、私も実はコンビニエンスストアで四年ぐらいアルバイトしていたことがあるので実情はよくわかっているつもりなんですけれども、多分、郵便局にやってくれと言っても、それはなかなか大変でして、お弁当とかそういう賞味期限があるものは、二日、三日の賞味期限じゃないですから、恐らく土日もずっとあけていない限りは、ああいった店舗というのは成り立たないんですよ。

実際、今回、こういうビジネスモデルとしてコンビニエンスストアなんというのを政府が言っていますけれども、チェーンストア協会とか、そういったところから勘弁してくれという声は聞いたことがないんです。やはりそれは実際無理だと思われているんじゃないかと思うんですけれども、この点、それを代表する立場ではないかもしれませんが、御感想とか、おありでしたらお願いいたします。

○水間秀一君

非常に難しい質問でございまして、すぐには正しい答えが見つからないと思いますが、郵便局さんにコンビニエンスストアの経営をしなさいという理解はなかなか難しい、現実にはやはり難しい点があるんじゃないでしょうか。

それよりも、今コンビニエンスストアで取り扱っているいろいろなチケット類とか、例えばアルビレックス新潟のチケット販売とか、各種プレイガイド的なものとか、そういったものというのはできると思いますね。その他、いろいろな商品券とか、たくさんあると思いますけれども、そういったものを私は今までイメージしておりました。コンビニエンスストアはちょっとイメージしておりませんでした。

○山花委員

時間が押してきましたので、最後に佐藤さんにお話をお伺いしたいんですけれども、私、ちょっと日付は忘れてしまいましたが、ことしの一月の十何日かにこちらの方にお邪魔しまして、小千谷の方に被災地の視察に行ってまいりました。

仮設住宅などが並んでおりまして、たしかその日ぐらいから雪がすごくなりまして、大丈夫ですかと聞いたら、二メートルぐらいまでの積雪にはこの屋根は耐えられるから、新潟といったって二メートルも降ることはそうそうありませんよと言っていたら、その日二メートル以上降ったという日だったんです。その仮設住宅にもやはりちゃんと一つ一つポストがついていまして、地元の人も、町中を見ると、久々に教科書で見るような絵だねなんということをおっしゃっていましたが、そういった仮設住宅だとかそういうところにも、やはりそういう大変なときでも、郵便局の方々は、赤いバイクが走っていましたから、届けられているんだろうなと思っていたんです。

今回、十九年ぶりという豪雪だったということで、先ほどもいろいろ貴重なお話をお伺いしましたけれども、特に、そういった仮設住宅だとか、あるいはそうやって避難している方のところに郵便物を届けたりであるとか、あるいはお金の面でいろいろ工面して、工面というとちょっと言葉が適切じゃないかもしれませんけれども、非常取り扱いをするというような御苦労などがあろうかと思いますけれども、そういったことについてもう少し膨らませてお話を聞かせていただきたいと思います。

○佐藤康二君

御質問が、今現在なのか、被災直後といいますか仮設ができたばかりの状況なのか、ちょっとどちらの話をすればいいのかわからないですけれども、仮設にお入りになった方々、私どものところも竹沢の皆さんですとか山古志の皆さんも一部入っておられるんですけれども、今までかぎをかけたことなんかなかった。それで、私、ちょうど行きましたら、これはどうやってかぎを閉めるんだろうかねとおばあちゃんが言うんですね。今まで私はかぎなんか家にかけたことはないと。やはりそれだけかなり仮設の生活というのは大変なんだなというふうに今思っているところです。

豪雪のときは、本当にもう雪のやり場がないんですね。平家ですから、それ以上に雪があるわけですので、もうどうしようもないという状況だったと思っています。私どもも、その場所までは何とか雪の上をバイクで行くんですけれども、一軒一軒配達、もう道がないですよね、正直言って。ちょっと雪がしただまれば何とか除雪はできるんですけれども、そういう意味では本当に仮設に入っていらした方は大変だったろうと思っています。やはり結露が物すごくひどいんですね。それで、入られてすぐ玄関で、どこが居住区分でどこが玄関か、大分昔よりはよくなったそうですけれども、そういう感じが大変だと思っています。

それから、あと、そういう意味で、郵便局はそれぞれ、山古志の郵便局、なかったんですけれども、長岡ですとか、私どものところにもその職員が来て、やはり山古志の皆さんには竹沢の局の皆さんが一番いいんですね。私どもが行ってもだめなんですよ。やはり顔の知っている局員さんが行って初めて、安心をして戸をあけてくれるし、みんな用を足してくれるんですね。小さなところに行けばなおさらそうだなというふうに思いました。

そんなところでよろしいでしょうか。

○山花委員

ありがとうございました。

○中井座長

次に、西村智奈美君。

○西村(智)委員

民主党・無所属クラブの西村智奈美でございます。

きょうは、意見陳述人の皆さん、雨の中お越しいただいて、また貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。

私は新潟県第一区選出でございますので、昨年の七・一三水害から一〇・二三の地震、そして十九年ぶりの豪雪と、本当にまさに地元の議員の一人として見させていただいてまいりました。

やはりこの新潟県にとって今一番重大なテーマは、一年間のまさに災害年からいかにして復興していくかということではないかというふうに感じております。私は新潟市でございますけれども、上越新幹線が不通になりまして、その間、新潟市内が受けた経済的な打撃、これは非常に大きいものがございました。ですから、今は、まずはこの災害からの復興を全県挙げてどうやって進めていくかということが大事なテーマであろうというふうに感じております。

そこで、今回の郵政民営化法案でありますけれども、この通常国会、五十五日間の延長までいたしまして、政府・与党の皆さんで何が何でも通すんだ、こういうようなことで進められておりますけれども、一方では、国民の皆さんからの関心はまだまだ低いところにあるんだろうと思っております。

いろいろな世論調査を見ましても、郵政民営化よりは、例えば、年金制度の改革ですとかあるいは景気の回復ですとか、昨今話題となっております少子化対策、家族を大事にしてきたと言われる新潟県でもとうとう一・三人台に入ってまいりましたので、それをどういうふうに回復していくか、そういうテーマについて政府がもっと積極的に取り組んでほしいという声が多いんだろうというふうに思っております。

こういった中で出されております今回の郵政民営化法案について、その優先度といいますか、皆さんお一人お一人が感じておられる優先度、優先順位ですね、これはどのようなものなのか、お一人ずつお聞かせいただければと思っております。

○水間秀一君

私の陳述の中で、やはりこの優先度は必ずしも高くない。私も、今、西村さんがおっしゃったことと同じで、新潟県の現在の最大のテーマは何かといえば、震災からの復興である、創造的復興であるということが非常に大事であるというふうに思っておる者の一人でございます。

しかし、さはさりながら、それは大事なことではありますが、あわせて、やはり郵政民営化という問題、民営化をしなければなりませんか、どう思いますかというふうな質問、アンケートなどをとると、例えば、ほかの社会保障の問題、それから外交の問題とか財政の問題とか特殊法人改革とか、今この国にはいろいろなテーマがあります。そのテーマの中で郵政民営化問題はどの程度のプライオリティーを置くんですかというようなことを質問しますと、これはやはり低い回答しかないんだろうと思います。しかし逆に、民営化は大事だと考えますかというふうな問いかけをすると、結構多くの方が、大事だろうというふうにお答えになるのではないかなというふうな気もしております。

そういう意味では、アンケートや問いかけというのは非常に大事でありまして、もう少し、やはり国民が民営化の重要性を知り得るような問いかけをまたやっていくことも大事なのではないかなと思っておる次第ですので、関心度は低いが、しかし必ずしも、低いことがこの重要性を認識していないということにはならないというふうに、非常に申し上げにくいというか表現がしにくいんですけれども、そんな気もしております。

○佐藤康二君

私は、被災地の立場から申し上げますと、小千谷市の場合は、市民ワークショップというものを立ち上げて復興計画をつくっているわけでありますが、その中にもぜひ郵便局も入っていって、これからの中の方向性を出していくべきだという持論は持っているところです。

今、私の家自身もそうなんですけれども、直したくても業者さんがいませんし、正直言って、工賃から始まって材料費がどんどん高騰していく一方であります。ですから、仮に二百万の見積もりをしてもらったとしても、まあほぼその倍かかると思ってやらなければならない。今、そのぐらいやはりみんながシビアになっているわけであります。

ですから、この民営化の話とすれば、私が仕事に行くと、おまえさん方、大変だのと言われます。でも何でなんだろうかのということも言われます。ですから、私とすれば、今のままでいいというふうにほとんどの方は思っていらっしゃるんです。それ以上に、今、復興のために何をしてもらいたいのか、何をしてくれるのかの方が私どもの小千谷市にとっては非常に切実なんじゃないかというふうに思っています。

○野村学君

私は、先ほどから繰り返して申し上げましたように、新しい時代の中で、やはり基本的には大事なことがたくさんあるわけでございますから、これは大事だと思いますけれども、今のこの時点で、優先度、こういうことになればぐっと私は下であります。

以上です。

○西村(智)委員

水間さんにお伺いをしたいというふうに思います。

財政投融資も預託制度がなくなったということは御理解、御認識をいただいているようでありますし、出口の方の改革も、非常に遅々としたスピードながら始まりつつあるということは御認識だというふうに思います。実際この財投改革が行われて、実態でうまくいかないところがあるかもしれないので郵政民営化だというようなおっしゃり方をされたかと記憶しておるんですけれども、いま一つ理解ができないところでございます。

出口が先か入り口が先かということなんですけれども、結局、入り口の方を絞ったところで、出口の方が、蛇口があけっ放しであれば、どうしたって水の量の総額を確保するために必ずどこかから持ってこなければいけないということになってまいりますから、そのために、では、果たして郵政民営化なのかということが、どうも論理が、つながりが悪いように思うんです。

私は、入り口の方もあわせてでございますけれども、出口の方をやはりまず最初に改革していくべきだ。この前も会計検査院の報告でも出ましたけれども、四百三十億円ですか、まだこの国はむだ遣いをしているというような報告も出されましたし、そちらの方を先にやっていくのが先で、郵政民営化はそういう点から優先度はやはり低いのではないかというふうに考えておりますけれども、いかがですか。

○水間秀一君

今の出口論と入り口論ですけれども、私が先ほど申し上げたかったのは、入り口であるこの郵政事業改革と、出口の公団、事業団、特殊法人関係の改革というのは、本来、一体化して進めるべきである、本来は一体化して進めなければならないというふうに僕は思っております。しかし、その次の段階として、私が申し上げたのは、出口改革に先駆けて、入り口の方が先になることが必要だというふうに申し上げました。

したがいまして、そこをどのように考えるかということですが、確かに出口の改革も必要ですが、それも今やらなきゃいけないことですけれども、入り口のところに何も手をつけておかないと、お金が入ってくるという仕組み、つまり、従来のチャネルから入ってきて、それが出口の方へ向かっていく、その入り口から出口へ向かうときに、本来ならば、適切なリスクをちゃんと認識し、リターンを考えて、判断してお金が回っていくというふうなメカニズムというのがそこで働くべきであるというふうに僕は思っているわけです。今のシステムというのはどうもそれがうまく回らない。つまり、出口でお金が必要だから、入り口に入ってきたお金をそのまま使っちゃうというふうな考え方に私はいるわけです。

したがって、そこのところが、今御質問で、どうもよくわからなかったというお話になろうかと思います。ですので、最適な資金配分とかあるべき姿というのは、やはり今入り口のところで改革を起こさなければ、それでそこで正常な資金の流れをつくらなければ、メカニズムがちゃんと動くようにしなければ、出口の方にそのままお金が行ってしまうという今の流れを変えることはできないという立場から申し上げました。

○西村(智)委員

もう一点、水間さんにお伺いしたいと思うんです。

震災後、国あるいは地方自治体の方からの公的融資制度ができたというふうに承知をしておりますけれども、これはそちらの方で準備をした枠がありますけれども、それの消化率が非常に低く、二〇%くらいであるというふうに承知をしております。セーフティー資金の方は、これは六割から七割くらいということなんですけれども、もう一点わからないのは、官から民へお金を新たに流すというその論理であります。

官の方に閉じ込められているお金を民間に流すといったときに、実際に民間の方はそれを借りていない、あるいは借りたくても借りることができない、こういう状況ではないかというふうに思いますけれども、新潟の経済状況を見まして、今、例えば潤沢に資金があったときに、需要側と供給側のバランスは今後どういうふうになっていくと見通していらっしゃるのか、それを伺いたいと思います。

○水間秀一君

ただいまの御質問について、官から民へお金が回るようになったときに、果たしてそれが最終資金需要者にうまく還流していくかどうかという問題だというふうに理解いたしますと、その点は、私も先ほど触れたつもりですが、やはり資金の需給バランスは、今後新潟県において、では大きく改善していくかどうかということを考えますと、現状の経済状況を見たときに、それは必ずしも楽観視はできないというふうに考えております。

したがいまして、需給バランスは相変わらず低調なものが続くということを私としては考えるわけでございます。そうなりますと、官から民にお金の流れが変わるとしても、新しい資金ニーズをつくらない限り、先ほどお話し申し上げたかもしれませんが、これは既存の金融機関もそうですし、それから新しく郵貯銀行となる皆さんも、そのことを踏まえて新しい資金ニーズをつくり出さなければ、つくることによりそれを消化していくということを申し上げたいと思います。

そういう意味では、まだこれから新しく融資マーケットを開拓していくという考え方を持っているわけでございます。

○西村(智)委員

佐藤さんにお伺いしたいと思います。

先ほど山花委員が、郵便局のあいているスペースでコンビニをつくったり住宅リフォームをあっせんしたりというお話を言及していらっしゃいましたけれども、骨格経営試算及び採算性に関する試算、これは政府の方が資料として先般出したものでありますけれども、ここにおいて示された事柄でございますが、加えて第三分野の保険商品を、合計二百三十万件の新規の契約を第三分野においてとる、それで手数料を収入とするというような試算が出ておったんです。

これは、現場で今保険業務をやっていらっしゃる佐藤さんから見て、そして仮に、郵政民営化されて十年が経過して、そして完全民間業者ですということになったときに、佐藤さんはどうされますか。この二百三十万件の新規の契約のためにどういうことをされるのか。これは実現できると、全体の中でのほんの一部ということにしかならないでしょうけれども、どんなふうにこれを見ていらっしゃいますか、この見通しについて。

○佐藤康二君

ちょっと難しい質問で、私自身、ちょっとわからないというふうにお答えしておきたいと思います。

○西村(智)委員

現場の皆さんの声を聞かずに出した試算であるということが明らかになったかと思います。

もう一点、佐藤さんにお伺いしたいんです。

先ほど、震災直後から、御自身の家も半壊されていたにもかかわらず、すぐに郵便局の業務の方に行かれたというようなお話が紹介されました。本当に頭の下がることであります。普通でしたら、自分の家が被災しているときには、家族の心配をしたり家の片づけをしたりということを最優先にしたいんだろうと思うんですけれども、佐藤さんをそういうふうに郵便局の仕事にと向かわせたものは一体何だったんでしょうか。そしてまた、郵便局で働いていらっしゃるほかの皆さんも同様に、皆が、自分の家のことはともかくということで郵便局の仕事に向かわれたのか。皆さんを向かわせたものは何だったのか。お話しいただければと思います。

○佐藤康二君

何だったのかと言われると、これといったものはきっとないと思いますけれども、やはり、そこに郵便物があって、義援物資があって、私ら、それはどうしても届けたいという、その責務がみんな一番大きかったんじゃないかというふうに私は思っています。

○西村(智)委員

責務というお言葉がいただけました。

時間がなくなってまいりましたので、水間参考人に最後、もう一点お伺いしたいんですけれども、水間さんは、第四銀行在職中にニューヨーク支店の方にも行かれておったという御紹介がありましたが、ニューヨーク支店長でいらっしゃいました。

先ほど、ドイツの郵便局が民営化されたということの御紹介がありましたけれども、実際に、ドイツの民営化は、今いろいろな問題点があるということで、本当に見直しが行われているところだそうです。つまり、一度は国営から民営化を志して切りかえたんだけれども、余りにも問題点が多いので、実は今、もう一度国営に戻そうかというような議論が行われているのだそうでございます。

そして、アメリカですけれども、日本政府に対して年次改革要望書をアメリカの政府から日本政府に毎年提出されておりまして、その中で、日本の郵政公社の民営化については大きな期待と関心を持っているという一文が繰り返し繰り返し出されているわけですけれども、そのアメリカにおいては郵便局は国営であるということでございます。この理由ですとか背景、なぜアメリカは郵便局を民営化しないのか、水間さんの御見識の中でお答えをいただけませんでしょうか。

○水間秀一君

大変、お答えできない問題で、確かにニューヨークには住んでおりましたが、なぜ国営なのかということですか。いや、ちょっとお答えできるべき回答がございません。申しわけありません。

○西村(智)委員

野村さんに一点伺いたいと思います。

野村さん、一番最初の陳述のときに、国の責任においてやるべきことをきっちりと修正点に盛り込んでいただきたいというようなお話をされたかと思いますけれども、その後、実はこういうふうにもおっしゃっておられたかと思います。どうしたってやはり民営化された企業は経営者次第だということでございますけれども、野村さんのお考えになっていらっしゃる郵便局というのは、どちらの方向で考えていらっしゃいますでしょうか。

つまり、私の考えですけれども、修正しても、やはりこれは民営化されるということになる以上は、株主の意向がどうしても強く反映されることになってまいります。六月の下旬は株主総会が各地の企業さんで開催されておりますけれども、だんだん外国人の株主の比率が大手の企業においても高まっている、株主で外国人の占める比率が五〇%を超えるところが既にあるということでもございますし、経営者は株主の意向を無視して経営はできないというふうな状況がどんどん強まってきておりますけれども、それでも野村さんは、民営化でも修正点だけきちんとやられていればよろしいというお考えなのかどうか。具体的な修正点を挙げずにお伺いするのは大変恐縮ですけれども、一点伺います。

○野村学君

私は、できれば郵便局については民営化でなくて、やはり過疎地帯等を考えた場合にはどうしても民営化になじまない、基本的には私はそういう考え方を持っておりますが、先ほどもいろいろ説明を受ける中で、そういうのはみんなきちっと法律的にやっていくんだというようなお話もいただきましたので、そういう意味では、ぜひすべての人が理解できるように、本当に皆さんが納得するような形で進めることであれば、いいんじゃないか、こんなふうに考えております。

それは、言葉の上ではそうだけれども、私は、そういう不安は常にありますので、ぜひ不安のないような方向で十分審議して御決定をいただきたい、こういうことでございます。

○西村(智)委員

最後に一点、同じく野村さんにですけれども、首長経験者としてお伺いしたいと思います。

今、郵便局で、住民票を初めとするワンストップサービスが行われておりますけれども、仮にこれが民間の会社になった場合に、民間人の方にそういうワンストップサービスの委託、これは果たして任せることができるとお考えでしょうか。

○野村学君

私は、その点は大丈夫だ、こんなふうに考えております。

今、いろいろ個人情報だとかいろいろな面で問題点も出ておりますけれども、そういう面で、きちっとしておりますので、これからは、やはりどこでもとることができるような方向に来ております。私どももそういう方向で合併等の、それぞれ話し合って、そういう形で今後切りかえていかなきゃならぬという考え方でございますので、私は問題ないと思います。

○西村(智)委員

終わります。

○中井座長

以上で委員からの質疑は終了いたしました。

本日御出席をお願いいたしておりました伊藤隆康君は、豪雨による交通遮断のため、御出席いただけなくなりました。皆様方に御報告申し上げますとともに、伊藤隆康君に謝意を表します。

この際、一言ごあいさつを申し上げます。

意見陳述者の皆様方におかれましては、豪雨の中、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。

本日拝聴させていただいた御意見は、当委員会の審査に資するところ極めて大なるものがあると存じます。ここに派遣団を代表して厚く御礼申し上げます。

また、この会議開催のため格段の御協力をいただきました地元関係各位に対しまして、心から感謝申し上げますとともに、本日の豪雨による被害の出ませぬようお祈りを申し上げ、お礼といたします。

これにて散会いたします。

午後三時四十七分散会

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